【ワイン値上がり!】ボジョレーヌーボー解禁!気になるお値段は?

ワイン

毎年11月といえば、ワイン愛好家のお楽しみの季節。ボジョレーヌーボーの解禁月です。ワイン好きでなくとも、CMや店舗で華やかな宣伝がされるので、気になる人もいると思います。

そんなボジョレーヌーボーが、今年は前年よりも値上げされていたのをご存じでしょうか?

実は、今年はボジョレーヌーボーだけではなく、インフレの影響でワイン価格全体が高騰しています。

本記事では、話題のボジョレーヌーボーの価格、ワイン価格が高騰する理由、ワイン価格の推移について詳しく解説しました。

今、ワイン業界で何が起きているのか知りたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

2022年ボジョレーヌーボーが11月17日に解禁!

毎年、秋が深まる頃に解禁されるボジョレーヌーボー。今年は、11月17日木曜日に解禁されました。

ここからは、ボジョレーヌーボーとは何か、今年のボジョレーヌーボーは例年と何が違うかについて解説します。

ボジョレーヌーボーとは

ボジョレーヌーボーという呼び名はよく聞くけれど、どういったものか詳しく知らない人も多いのではないでしょうか。

ボジョレーヌーボーとは、フランスのボジョレー地区で、その年に収穫されたブドウを使って造られた新酒のことです。ボジョレー地区で収穫されたガメイ種が使用されています。ボジョレーヌーボーの種類は、赤ワインもしくはロゼワインで、白ワインはありません。

もともと、ボジョレーヌーボーはボジョレー地区のブドウ収穫を祝うために造られたワインです。しかし、収穫して間もない、フレッシュなワインが飲めるということで評判となり、ボジョレー地区以外にもその人気が広まりました。

すると、先行者利益を得るために、未完成のワインでもボジョレーヌーボーとして出荷してしまう悪徳業者が現れてしまいました。結果、品質の悪いボジョレーヌーボーが流通する事態となります。

フランス政府はそれを取り締まるために、1960年代にボジョレーヌーボーの解禁日を定めました。11月第3木曜日が解禁日となってからは、業者はルールを順守するようになり、市場には品質の良いボジョレーヌーボーが流通するようになりました。

2022年ボジョレーヌーボーは2倍超の値上げ

2022年のボジョレーヌーボーは、前年より2倍超の値上げとなったことをご存じでしょうか。

輸入販売元のサントリーによると、航空輸送費の高騰で、2021年と比べて1000円以上値上げとなりました。(参考:東京新聞

背景事情は2点あります。

1つは、新型コロナウィルスの感染拡大から回復しつつある状況で、原油の需要が高まり、燃料価格も高騰している点です。

2つ目は、2022年2月末から始まった、ロシアによるウクライナ侵攻の影響が挙げられます。この戦争によりロシア上空を航空機が飛行できなくなり、飛行ルートの変更せざる得なくなりました。

このような事情で高い輸送費がワインに上乗せされた結果、ボジョレーヌーボーの価格が昨年より値上がりとなったのです。

また、記録的な円安も影響しました。32年ぶりの水準である歴史的な円安により、輸入品購入価格が高騰しており、ワインもその影響を受けています。

結果、ボジョレーヌーボーは昨年の1.5倍から1.8倍に値上がりしている状況です。

たとえば、以下の、「ジョルジュ デュブッフ ボジョレー・ヴィラージュ ヌーヴォー セレクション プリュス 2022 750ml瓶」は、Amazonでは4,441円で販売されています。

ボジョレーヌーボーは、例年では3,000円台のものが多いのですが、今年は4,000円を超える品も珍しくありません。

ジョルジュ デュブッフ ボジョレー・ヴィラージュ ヌーヴォー セレクション プリュス 2022 750ml瓶
出典:Amazon

Amazonでボジョレーヌーボーを検索すると、安くても3,000円台で、昨年と比較すると1,000円以上値上げとなったものが多いようです。

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ワインが値上がりする理由

先ほどはウクライナ情勢や円安による影響で、ボジョレーヌーボーが値上がりしている状況について解説しました。

実は、昨今ボジョレーヌーボーだけではなく、世界的にワインそのものの値段が上昇していることをご存じでしょうか。

特に、高価格帯ワインは、少量生産かつ世界情勢の影響を受けやすいため、価格高騰が進んでいます。

次からは、ここ数年ワインが値上がりしている要因について詳しく見ていきましょう。

  • 理由1:2021年フランス全土でワイン用ブドウが不作
  • 理由2:世界的なインフレの影響
  • 理由3:急激な円安の進行

理由1:2021年フランス全土でワイン用ブドウが不作

ワイン価格が高騰している理由の1つとして、2021年、フランス全土でワイン用ブドウが不作の年だった点が挙げられます。

2021年は、フランス国内のワイン生産量が前年比29%減となり、集計開始以来で最低となりました。

原因は、地球温暖化にともなう天候不順だと言われています。ブルゴーニュ地方では、ブドウの芽が芽吹く前に、霜が降りたことで、ブドウの実がならず、収穫量が落ちました。その他の地域の減少率は下記の表の通りです。

地域減少率原因
シャンパーニュ36%減病害
ブルゴーニュ・ボジョレー47%減遅霜、ひょうの打撃
ボルドー25%減同上
ラングドック・ルーション32%減水不足

出典:ロイター

下記は、フランスに本拠地を置く、葡萄酒とワインの国債団体O.I.Vが集計したワインの生産量です。2017年と2021年の結果が芳しくないことがわかります。

ワインの生産量
出典:OIV

同じように2017年にも不作がありましたが、2021年の不作は、それをさらに下回る出来であることがわかっています。

不作だった2021年の年のみ値上げすればよいと感じるかもしれません。しかし、不作であった2021年のみ値上げしてしまうと、需給のバランスが崩れるため、インポーターは前後の年のワインと平均して値付けをしています。

よって、2021年の不作の影響は、2022年以降も続くことになります。

理由2:世界的なインフレの影響

ワインの価格が高騰している理由として、世界的なインフレによる影響も挙げられます。

2020年の新型コロナウィルス流行への対策として、アメリカを始めとする世界の国々はいっせいに金融緩和を行いました。その影響で、2021年は、市場にお金が溢れ、株高、物価高が起こりました。2021年末になって、米FRBは物価高を懸念し、金融引き締め(利上げ)を行ったりするほどです。

日本では、過去20年間、物の値段が大きく上昇していないこともあり、日銀は金融緩和の方針を崩していません。しかし、輸入商品を中心としてインフレの影響は各所に迫りつつあります。

ご存じの通り、ワインはほとんどが輸入品であるため、製造された国の価格が日本での店頭価格にも影響します。そのため、現在、ワイン価格の高騰が起きています。

サッポロビールでは12月2日に焼酎、輸入ワインを2023年4月に値上げすると発表しました。輸入ワインは。4〜37.5%値上げするとしています。

参考:12/2「サッポロビールは2日、焼酎や輸入ワインを2023年4月に値上げすると発表」

理由3:物流コストの問題

ワインの値段が上昇している理由として、物流コストの問題も挙げられます。

ボジョレーヌーボーの値上げの箇所でも言及しましたが、ロシアによるウクライナ侵攻が原因となり、世界的に燃料価格や物流費の高騰が起きています。

それ以外でも、コロナ渦からの急速な経済再開による影響で、世界的に物流の混乱も起きているのが実状です。ボジョレーヌーボーは、空輸によって日本へ運ばれますが、その他のワインは海上輸送となります。

現在、ワインを運ぶコンテナとコンテナ船の不足、湾港の人手不足により、貨物の到着に遅延が生じています。結果、輸送費が2倍から数倍に急騰している状態です。

これらの事情がワインの値段にコストとして上乗せされ、ワイン価格の上昇に拍車をかけています。

理由4:急激な円安の進行

ワイン価格高騰の要因として、次に挙げられるのは円安の影響です。

円安の際、輸出においては、外国での商品の価格が安くなるため、よく売れることに繋がり、日本にとっては有利な状況となります。

しかし、輸入の場合は、商品を購入するときの値段が高くなるため、消費者が支払わなければいけないお金が増えてしまいます。

そもそも、なぜ円安が起きているのでしょうか。

円安は、もともと、利上げを進める米FRBと、金融緩和を続ける日銀との間の金融政策の違いから起きています。

2023年4月に日銀総裁が10年ぶりに交代となるため、もしかすると日銀の金融政策に今後、転換が起きるかもしれません。しかし、それまでは当面円安ドル高の状況は続くと考えられます。円安によるワイン価格の高騰はしばらくは続く見通しです。

ワインの価格推移

近年、上述した様々な要因、特にインフレの影響でワイン価格が高騰しています。それゆえ、ワイン価格は右肩上がりの状況です。

ここからは、実際のワイン価格の上昇をグラフで見ていきましょう。

ボルドーワイン市場指数

以下のグラフは、WineDecider(高級ワイン市場データサービス)の2007年から現時点までのボルドーワイン価格の指数です。

青線はWD 90 ボルドー市場指数で、ボルドーのトップ90ワインの市場価格平均 (ユーロ) に基づいています。

赤線はWDボルドー1CC市場指数で、ボルドーの1級ワイン10銘柄(アンジェリュス、オーゾンヌ、シュヴァル・ブラン、オー・ブリオン、ラフィット・ロートシルト、ラトゥール、マルゴー、ムートン・ロートシルト、パヴィ、ペトリュス)の市場価格平均(ユーロ建て)に基づいて算出されています。

グラフを見ると、全体的にはゆるい右肩上がりですが、2021年から勾配が急になっていることがわかります。

このグラフからも、2021年以降のワイン価格の上昇は顕著と言えるでしょう。

ボルドーワイン価格の指数
出典:WineDecider

Liv-ex ファインワイン100指数

以下のグラフは、Liv-ex(ロンドン国際ワイン取引所)の算出した「Liv-ex Fine Wine 100」の指数のグラフです。

「Liv-ex Fine Wine 100」は、市場で最も流通している100本の高級ワインの価格変動を表しています。

この表からも、ボルドーワイン市場指数と同様に、2021年から現在にかけての推移が非常に急な右肩上がりとなっているのがわかります。

これらのデータより、ワインはインフレによる価格上昇に負けない資産と言えるでしょう。

Liv-ex Fine Wine 100
https://www.liv-ex.com/news-insights/indices/

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まとめ:投資妙味が増すワイン投資

現在、アメリカではインフレによる物価高騰からの景気失速が懸念されています。FRBは利上げでそれを避けようと試みています。

毎月発表されるCPI(消費者物価指数)に注目しながらも、インフレがいつピークアウトするかどうか、皆が様子見の状況です。

そんな中、ワインは価値が損なわれないどころか、インフレに負けずに価格が上昇しつつあります。

投資という観点から、ワインを見てみると、お金の価値が目減りする状況でも、ワインは、インフレヘッジが可能な資産ということがわかります。

さらに、前章で提示したグラフのようにワインの価値が上昇し続ければ、売却するときにキャピタルゲインを得られる可能性もあります。

様々な要因で希少性が増し、値段が上がり続けているワインには、インフレ時代であるからこそ、投資妙味があると言えるでしょう。

本記事を読んで、ワイン投資に興味を持った人は、ぜひ以下の記事をチェックしてみてください。

【ワイン好きの人へ】ワイン投資とは?メリット・デメリットをまるっと解説

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