実際に作品を見て、肌で楽しめるという魅力がアートイベントにはあります。
確かにインターネットを使えば古今東西のアートを楽しむことができますが、それだけではアート投資に必要な感性を十分に磨くことはできません。アートイベントに行く習慣を身につけることでアート投資に必要な審美眼や感性を養うことができます。
この記事ではアートイベントに行くことの重要性や、2024年に開催されるアートイベントの例を一部紹介します。
アートイベントに行くことの重要性
芸術についての感性は、アート投資をする上では非常に重要です。
ただ知識を身につけるだけであれば、自宅でインターネットなどを駆使することで事足りる場合もあります。
しかし感性はただ知識を身につけるだけでは養うことはできません。実際に目で見て、空気感をじっくりと味わうことを習慣的に繰り返すことでこそ磨かれるものです。
そのためアート投資を成功させるためには日頃の習慣が鍵になってきます。実際に芸術に触れることで、感性が磨かれ、より将来性の期待できるアートを見つけられるようになるでしょう。
これからアート投資をしたいと考えている人は、積極的にアートイベントに参加してみてください。アートイベントには規模が大きく知名度の高いものから地域密着型の少数精鋭のものまでさまざまなものがあります。
規模に関係なく自分の気になったイベントに出かけることで、投資をする上で必要な審美眼を養うことができます。
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「アートイベント」の定義
一口に「アートイベント」と言ってもさまざまなものがあります。
そもそも広義での「アート」は人間の創造活動全般を指すものであるため、文学や音楽、舞踏、演劇なども含むこともあります。アートは作り手と受け手が互いに感性を刺激し合う、ある種のコミュニケーションを生むコンテンツ全般とも言えるでしょう。
一方で「アート」は一般的には絵画や彫刻、建築などがイメージされます。目で見て、触れることができる、実体を持ったものであることが特徴的です。
「アートイベント」と呼ばれるものの多くはそうした絵画や彫刻、建築、空間演出など実体を持った創作物を楽しむことを目的として開催されます。
また、アートという概念は時代による縛りを受けません。斬新さが際立つ作品だけでなく原点回帰的な作品も「アート」です。近現代の新進気鋭のアーティストによる作品も、ルネサンス期の作品も等しく「アート」としての価値を持ちます。
そのため「アートイベント」は必ずしも近現代アーティストによるものだけではありません。平安時代の仏像をメインとしたものも、ゴシック様式の変遷を味わうものも「アートイベント」と呼ばれます。
【2024年版】代表的な国内アートイベント3つ
以下では2024年に日本国内で開催されるアートイベントを3つ紹介します。
チームラボボーダレス
場所:麻布台ヒルズ森ビルデジタルアートミュージアム
開催期間:2024年2月9日~常設
開館時間:10:00 – 21:00※最終入館は閉館の1時間前
閉館日:第一・第三火曜日
チームラボボーダレスは単なる芸術にとどまらず、科学や技術、自然を融合させた表現を目指すアート集団・チームラボによる空間全体で楽しむアート展示です。
構成員は芸術分野だけでなくプログラマやエンジニア、数学者、建築家などさまざまな分野で活躍している人たちであり、来場者は没入感の高い空間で自分自身について内省し、新しい世界とのつながり方を模索することができます。
第8回 横浜トリエンナーレ
場所:横浜美術館
旧第⼀銀⾏横浜⽀店
BankART KAIKO
クイーンズスクエア横浜
元町・中華街駅連絡通路
開催期間:2024年3⽉15⽇(⾦)〜6⽉9⽇(⽇)
開館時間:10:00〜18:00※最終入場は閉場の30分前
3年に一度開催される現代アートの祭典である横浜トリエンナーレの第8回が2024年に開催されます。
「現代アートの良質の入門編になる」という理念の元で開催される横浜トリエンナーレは、毎回アート初心者でも楽しめる工夫がなされたアートイベントです。
「これからアートを楽しみたい」
「そもそも現代アートって何?」
といったアート初心者にも向いています。
徳川美術館展 尾張徳川家の至宝
開催地:全国各地の美術館
こちらは全国各地の美術館で開催される、愛知県にある徳川美術館の収蔵品による展示会です。
徳川美術館は徳川御三家の一つである尾張徳川家に代々受け継がれてきた大名道具などを所蔵する美術館であり、この展示会では徳川家康の遺品をはじめとする歴代当主および夫人たちの遺愛品などを観覧することができます。
特に国宝「源氏物語絵巻」は現存最古の源氏絵であり、非常に貴重なものです。
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【2024年版】代表的な海外アートイベント3つ
もちろん日本国外でも有名なアートイベントはたくさんあります。
以下では2024年に海外で開催されるアートイベントの一部を紹介します。
Malta Art Biennale(マルタ・アート・ビエンナーレ)
「マルタ・アート・ビエンナーレ」は地中海に浮かぶ島国・マルタ共和国で開催される現代アートのイベントです。
ヨーロッパとアフリカ大陸に挟まれる形で位置するマルタ島は、古くから交通の要衝地として重視されてきたという歴史があります。紀元前4000年ごろまで遡ることができる歴史の中でさまざまな民族からの影響を受けながら発展してきました。
そんなマルタ島で開催される現代アートイベントは、歴史と現代アートの融合が楽しめるものになるのではないかと世界中から期待されています。
ART SG
シンガポールで開催される国際アートフェア「ART SG」は、ヨーロッパアートに対抗し、アジアアートの地位の確立と向上を目指したアートイベントです。
中国や東南アジア諸国、オーストラリアなど太平洋側世界で活躍するアーティスト・ギャラリーによる作品が集まります。
ワールド・アート・ドバイ
ワールド・アート・ドバイはアラブ首長国連邦を構成するドバイ首長国の都市・ドバイで開催されるアートイベントです。
現在ドバイは金融・観光・ITなどの分野で目覚ましい発展を遂げている世界都市の一つとして有名ですが、ワールド・アート・ドバイはそれに加えてアート・文化の拠点としても覇権をとる目的を担っています。
また、アジア=ヨーロッパ貿易の中継地点として栄えてきた歴史を持つ都市・ドバイで世界的なアートイベントが開催されることの意味は非常に大きいです。
中東最大規模のアートイベントであり、中東世界のアートだけでなくヨーロッパで活躍するアーティストや日本美術への関心も高いイベントとして注目されています。
【2024年版】東京・名古屋・大阪など主要都市以外で開催されるアートイベント
主要都市以外で開催されるアートイベントももちろん存在します。
世界的に有名なアーティストなどによるものから地域に密着したものまでさまざまなものがあるため、気になるイベントには積極的に足を運んでみましょう。
【三重県】藤島武二没後80年 鹿子木孟郎生誕150年 洋画の青春―明治期・三重の若き画家たち
場所:三重県立美術館
開催期間:2024年1月27日(土)〜4月14日(日)まで
開館時間:9:30分〜17:00※最終入館は16:30
閉館日:月曜日
日本に洋画が根付きはじめた時代に活躍した藤島武二、鹿子木孟郎による作品を中心に、三重県にゆかりのある洋画家たちの作品の展示会です。
明治20年代から30年代は日本に洋画が根付きはじめたころであり、この展示会では後に近代美術史に名を残す画家となる藤島武二、鹿子木孟郎らの青年期の作品を観覧できます。
【鳥取県】古代エジプト美術館展
場所:鳥取県立博物館
開催期間:2024年4月6日(土)~5月12日(日)
開館時間:9:00~17:00※入館は閉館の30分前まで
閉館日:4月8日(月)・15日(月)・22日(月)
日本で唯一の古代エジプトを専門とした美術館「古代エジプト美術館 渋谷」に収蔵されている1000点以上のコレクションの中から約200点が展示される展覧会です。
古代エジプトの美術品を通し、当時の信仰や人々の生活、国家運営、死生観に触れることができます。
【宮崎県】かみよりつぐかたち
場所:みやざきアートセンター
開催期間:2024年 3月23日(土)~2024年5月6日(月・休)
開館時間:10:00~18:00 ※最終入場は17:30
休館日: 4月16日(火)、4月23日(火)
作家・一ツ山チエ、作家兼ディレクター・玉井富士によるクリエイティブ・デュオ「HITOTSUYAMA.STUDUO」による作品の展示会です。
新聞紙から作った一本のこよりを何重にも重ねることで作られた、リアルな動物の姿を楽しむことができます。
アートイベントの楽しみ方
以下ではアートイベントをより一層楽しむためのコツを紹介します。
イベント内を主体的に歩く
「こう感じなければならない」
「こういう楽しみ方をしなければならない」
といったルールに縛られることなく、主体的にアートを楽しむことが最も重要です。
もちろん会場によっては順路などが設けられていることもあるため、そうしたルールやマナーを守る必要はあります。しかしそうしたルールを守った上で自由に作品を味わうことでこそ感性は磨かれるものです。
アートイベントに参加する時はルールに縛られることなく作品を楽しむようこころがけましょう。
「よくわからない」でも大丈夫
アートを前にすると慣れない人はどうしても作品の中に正解を探そうとしてしまうものですが、無理に正解を探す必要はありません。
「間違ってるかもしれない」
「よくわからない」
といった感想でも十分です。
むしろ「わからない」と感じた自分を認めることが、より一層感性を高めます。
アウトプットしてみる
実際にアートに触れた時の感想をアウトプットすることも非常に効果的です。感じたことをアウトプットすることで、自分の価値観が明確になります。価値観が明確になり、選択基準が定まればアート投資をする際に誤った選択をする確率も低くなるでしょう。
SNSやイベント内の催しなどを活用し、自分が感じたことを積極的にアウトプットするようにしましょう。
「わからなかった」
といったことも含め、アウトプットを繰り返すことで審美眼が養われ、よりアートを楽しめるようになります。
地方創生としてのアートイベント
近年各地で町おこしの一環としてアートイベントを開催する自治体も増えてきました。そうした場ではアートは単なる作品としての存在にとどまらず、人と人との交流を活性化させる役割も担っています。
地域活性化の一環としてアートイベントが開催されるケースが増加中
住民同士の交流の活性化や、移住の促進、観光客の増加などを目的として、地方自治体がアートイベントを開催することも最近では珍しいことではなくなりました。
過疎化が進み、少子高齢化が著しく進んだ自治体がアートイベントを開催することで観光客が増え、大きな経済効果を生み出したといった事例が話題になることもあります。
アートは単に作品の美しさや魅力を楽しむためのものではありません。
一つの作品から生まれるコミュニケーションには非常に大きな価値があります。そうしたコミュニケーションこそが作品やアーティストの影響力を示し、評価につながるといっても過言ではありません。
そのため「アートによって町おこし」は非常に理にかなった手段と言えます。今後も地方自治体でアートイベントが開催される事例は増えるでしょう。
また、アーティストが活躍しやすい場所を作ることで人口減少に歯止めをかけようとする自治体も複数存在します。
地方自治体で開催されるアートイベントの魅力
地方自治体で開催されるアートイベントには都市部で開催されるものにはない魅力があります。
その土地にある自然を活かしたものや、歴史に触れられるもの、地域の人との交流を踏まえたものなどさまざまなものがあります。また、アーティストや他の観覧者との心の距離が都市部で開催されるものよりも近いのも地方で開催されるアートイベントの特徴の一つです。
より肌でアートを楽しみたいという人に、地方で開催されるアートイベントは向いているかもしれません。
身近なアートイベントに参加することの意味
大規模で知名度の高いアートイベントに行くことで磨かれる感性もあれば、身近なアートイベントに行くことで見つかる新しい発見もあります。
感性の高さや審美眼が求められるアート投資では、規模や知名度に関係なくアートを楽しめる姿勢が重要になってきます。
投資に必要な感性を養うためにも、身近なアートイベントに行く習慣を身につけましょう。
まとめ:気軽にアートイベントを楽しもう
実際に目で見て肌で感じられるアートイベントに行くと、インターネット上では味わえない魅力を味わえます。
堅苦しく考えることなく、正解に縛られることなく楽しむことで感性は磨かれるものであるため、アート投資をする場合は気軽にアートイベントに行く習慣を身につけるようにしましょう。
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