ボツワナのアンティークコインの将来性は?歴史の概要と特徴を解説

ボツワナ アンティークコイン

アフリカ南部内陸部に位置するボツワナ共和国は、他の大陸や地域では見られない珍しい動物の描かれたものなど魅力的なコインがたくさん発行されています。

さらにボツワナはその地形のためにアフリカ諸国の中でもヨーロッパやイスラムからの影響を受けなかった地域でもあるため、独特な歴史を描いてきました。こうした歴史的背景が楽しめるのもボツワナのコインの特徴の一つです。

さらに以前は世界最貧国に数えられる国でしたが、現在はダイヤモンド鉱山の開発が進められ急激な経済発展を遂げた国でもあることからアフリカ諸国のコインの中でも比較的将来性が期待できるのではないかと考えられています。

この記事ではボツワナのアンティークコインに投資する際に必要な、ボツワナの歴史や経済、おすすめのコインやその特徴などについて解説します。

目次

ボツワナ共和国の歴史

その国の歴史はコインの将来性を予想する材料となるため、アンティークコイン投資ではその国の歴史について知ることも重要になってきます。

以下ではアンティークコイン投資で役立つボツワナの簡単な歴史を解説します。

ボツワナの国土

ボツワナはいびつな五角形をした国土の国であり、砂漠やステップが国土の大部分を占めています。降水量は少なく、1966年の独立当初までは牛の放牧が主な産業でした。

このように周囲を山岳地帯に囲まれているため、長らく世界各国からの影響を受けることなくゆるやかに発展してきたという歴史があります。

現在、アフリカ大陸諸国の多くは多民族国家となっている中で、ボツワナはこの地形の影響を受け国民の95%がバンツー系のツワナ人という一つの民族が大多数を占める珍しい国です。

ヨーロッパ人の侵入以前のボツワナ

ヨーロッパ人が侵入するまでのボツワナを含めた南部アフリカは無文字社会でした。従ってヨーロッパ人の侵入以前のボツワナには私たちがイメージするような物語的な歴史は存在しません。

ボツワナ及び南部アフリカの歴史は口承による歴史や遺跡、DNAなどの情報などによって描かれます。

現在もボツワナの国民に含まれるサンと呼ばれる民族は、何千年も前からボツワナ周辺で暮らしていた民族です。

一方西暦100年ごろ、アフリカ大陸で気候変動があったことをきっかけにバンツー民族は大移動を始めます。西暦1400年頃にその中の部族が定住し始めたことが、現在のボツワナの国民の大半をバンツー系ツワナ人が占めるという民族構成を作るきっかけとなりました。

ヨーロッパ人による植民地化

1488年、ポルトガル人のバルトロメウ・ディアスがアフリカの最南端・喜望峰を越えたことをきっかけに、アフリカ諸国では急激にヨーロッパ人による植民地化が進められます。

植民地化が進められる中でアフリカに住んでいた人々は奴隷貿易での取引の対象として扱われることになりますが、ボツワナは交通網が整備されていなかったことから奴隷貿易の対象にはなりませんでした。

ポルトガル人による奴隷貿易が進められた後、アフリカ南部にはオランダ人が定住するようになります。しかしオランダ人による定住は長続きせず。イギリスに支配されることになります。

ボーア人

ヨーロッパ人による侵略が進められる一方で、アフリカに定住したオランダ系の移民を主体に形成されたボーア人も独自の力を持つようになりました。

ボーア人はサンをはじめとするボツワナで元々暮らしていた諸民族と度々衝突し、さらに鉱物資源を発見したあとはイギリスと戦争をするようになります。

こうした混乱の中でアフリカ諸民族はヨーロッパ諸国と結束や対立を繰り返すことになりました。

セシル・ローズ

ヨーロッパ諸国による割拠が進められる中で、当時の最大部族であったングワト族の首長・カーマ3世によるイギリスに対する保護要求によってベチュアナランドが成立します。このベチュアナランドが現在のボツワナの国土の原型です。

ベチュアナランドの成立によってツワナ人は自分たちの部族への干渉や併合を回避することができました。

しかしそこにイギリスの政治家セシル・ローズが現れます。セシル・ローズはエジプトのカイロとアフリカの南端ケープタウンを縦の線で繋ぐ鉄道の建設を計画し、そうした中でベチュアナランドを自身の支配下におくことをイギリス政府に提言していました。

ベチュアナランドがセシル・ローズの支配下におかれることを恐れた部族の族長たちはイギリス政府に抗議し、一時は被支配を免れます。

しかしイギリスにとってベチュアナランドは鉄道がある以外に国土的な魅力はないものの労働力は確保できる地域であったため、その後はイギリスからの影響を受けることとなります。

第二次世界大戦の影響と独立

二度の世界大戦の後、ヨーロッパは連合国側だった国であっても世界の覇権をとることが難しくなりました。

イギリスはアフリカでの植民地支配のあり方を見直し、新しい支配のあり方を模索しますが、アメリカとソ連の対立が深まる中でアフリカ諸国では国家としての独立が進められます。

こうした中でセレッツェ・カーマの穏健な政策が人々の共感を呼び、勢力を高めていきます。元々はングワト族の首長後継者であったセレッツェ・カーマですが、最終的にボツワナの初代大統領となり、1966年9月30日に独立を果たしました。

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現在のボツワナの通貨

現在のボツワナの通貨は「プラ(pula)」です。補助通貨単位として「テベ(thebe)」も使用されており、

1プラ=100テベ

で換算されます。

日本円とのレートはおおよそ1プラ=10円です。

ボツワナは雨が非常に少ないことから、雨や水は非常に貴重なものです。

「プラ」はツワナ語で雨を意味する言葉であり、さらに「プラ」は雨が降った際には「万歳」と似た意味で使われる言葉でもあります。また、「テベ」もまた雨粒を意味している言葉です。

さらに国旗の青色も国民の雨に対する渇望を表しています。

現在のボツワナ共和国の経済事情

独立当初のボツワナは牛を中心とした牧畜が基幹産業となっており、世界最貧国の一つと数えられていました。

しかし1967年にダイヤモンド鉱山が発見されてからは急速な経済発展を遂げ、現在は中進国に分類されるなどアフリカ諸国の中でも高い経済水準を誇る国となっています。

ダイヤモンド産業はGDPの2割を占めており、政府歳入では3割を占めています。

日本との貿易でもボツワナから日本に輸入されるものの99%以上がダイヤモンドです。逆にボツワナは日本から自動車や重機等を輸入しています。

経済的に豊かである一方で国内経済がダイヤモンドに依存していることを危険視する国民も少なくありません。

依存から脱却するために、現在ボツワナ政府は国内でダイヤモンド以外の産業を育て、産業の多角化を目指した上での雇用の創出や格差是正、インフラの整備等を進めています。

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ボツワナのアンティークコインの特徴

ボツワナのアンティークコインには政治家などだけでなく、アフリカならではの希少な動物が描かれたものも多いのが特徴です。

特にボツワナ周辺の地域は地形などの影響を受け、その地域にしか生息していない珍しい動物がたくさんいます。描かれる動物が特徴的であることもボツワナおよびアフリカ諸国のコインが人気を集めている理由の一つとなっています。

ボツワナのコイン落札事例

ボツワナを含むアフリカ諸国のアンティークコインの平均落札価格は数千円となっています。

しかし使用されている貴金属や希少価値の高いものの中には高値で取引されているものもあり、300,000円前後で落札された事例も存在します。

人気のボツワナのアンティークコイン4選

以下ではボツワナのコインの中でも特に人気のあるものを4つ紹介します。

ボツワナ ブラウンハイエナ 150プラ 1978年 PCGS MS68

引用元:ときいろ

カラハリ砂漠周辺にのみ生息するブラウンハイエナが描かれた金貨です。ブラウンハイエナはこの地域にしか生息していない希少種であることから、コインなどに描かれることも滅多にありません。

アフリカの限られた地域でしか見られない動物が描かれるのはアフリカコインならではの魅力でもあります。

また、このボツワナのブラウンハイエナが描かれた金貨の重さは33.44gであり、金の品位は90%です。従って金が約30g含まれていることになります。

ボツワナ セレツェ・カーマ 10テーベ金貨 1966年

引用元:PRINCIPAL

ボツワナの初代大統領であり、現在のボツワナの基礎を築いたセレツェ・カーマが描かれたコインです。

セレツェ・カーマはボツワナを独立へと導いただけでなく、ボツワナ国内で世界最大級のダイヤモンド鉱山が発見されたのを機に鉱業の発展に力を注ぎました。

このセレツェ・カーマが描かれた10テベ金貨はボツワナの金貨の中でも希少性が高いアンティークコインとして人気があります。

ボツワナ リーチュエ 5プーラ金貨 1986年

引用元:PRINCIPAL

つがいで描かれている動物は、リーチュエと呼ばれるボツワナを含むアフリカ南部に生息するウシ科の草食動物です。

ボツワナの通貨である「プラ」は独立10年後に発行されるようになりました。このリーチュエが描かれた5プラ金貨はプラの流通が始まってから10年ほど経った頃に発行されたことになります。

ボツワナ 1966 50セント銀貨 セレツェ・カーマ

引用元:World Coin Gallery

ボツワナの通貨であるプラやテベの額面だけでなく南アフリカ共和国の通貨であるランド・セントの通貨も流通しています。

この1966年に発行された50セント銀貨にもセレツェ・カーマが描かれています。発行枚数が多く、希少価値が高いとは言えませんが、手軽に入手できるコインとも言えます。

アフリカ諸国のアンティークコインは狙い目?

ボツワナを含むアフリカ諸国のアンティークコインはまだまだ高額落札事例があまりなく、

「将来性は期待できないのでは?」

と考える人は多いです。

しかし現在経済的にも発展しつつあるだけでなく、アフリカ全域で日本やアメリカ、ヨーロッパ諸国とは異なり人口が増加傾向にあることから、今後世界の経済バランスが変わるのではないかと考える人も少なくありません。

こうした点から今後アフリカ諸国のアンティークコインも価値が上昇することが予想されます。

以下ではボツワナを含む、アフリカ諸国のアンティークコインの価値が上昇すると考えられる根拠を5つ紹介します。

アンティークコインの価値はその国経済力の影響を受ける

アンティークコインの価値は希少性や使用されている貴金属のみで決まるわけではありません。

発行された国のその時の経済力からも影響を受けた上で価値が決まります。

世界的に見てもアンティークコイン収集家はまずは自国のコインを収集する傾向があり、さらに現物資産であるアンティークコインを投資先として考える人は、経済的に余裕のある富裕層である傾向もあります。

従ってその国経済が発展し、国内に投資先としてアンティークコインを選ぶような富裕層が増えると、その国アンティークコインの価値が上昇するという構図が生まれるのです。

アンティークコイン投資にはこうした構図が存在するため、投資を成功させるためにはその国経済発展度合いをチェックすることも重要になってきます。

現在アフリカ各地で成長国が増えている

現在アフリカの各地で経済的に成長している国は増えており、世界平均を上回る経済成長率で成長している国も少なくありません。

近年はコロナ禍やウクライナ情勢などによる影響を受け、成長が鈍化することもありましたがそれでもなお高い水準を維持しています。

気候変動などによる影響を受けやすい地域ではありますが、今後もアフリカ諸国は高い成長率を維持しながら経済発展するのではないかと予測されています。

リープフロッグ

リープフロッグとは日本語訳をすると「蛙飛び」であり、追い抜く・飛び越すといったニュアンスを含む言葉です。

例えば電話の発展で言えば、有線の黒電話からプッシュフォン、ポケベル、ガラケー、そしてスマホというのが一般的な発展の流れのイメージですが、アフリカ諸国ではそうした発展の過程を経ずに「スマホで決済サービスが開始する」ということも珍しくありません。

こうした技術の進歩の過程を一気に飛び越して最新技術を使いこなすことをリープフロッグと呼びます。

2000年ごろから急激な経済発展を遂げたことにより、現在アフリカでは電話だけでなく、ヘルスケアや物流など幅広い産業分野でこのリープフロッグ現象が起こっています。

ベンチャー企業や投資家も注目している

高い成長率を維持したまま経済発展しているだけでなく、リープフロッグ現象といった技術革新が目立つアフリカ諸国に対し期待の目を向けている人は非常に多いです。

特にベンチャー企業や投資家はアフリカに注目しており、

「リープフロッグがあるアフリカ諸国で作り上げたサービスやビジネスモデル、技術を先進国に取り込むことでさらにビジネスチャンスが広がるのではないか」

と考えている人も少なくありません。

今後もアフリカ諸国での産業や企業は投資家たちからの注目を集めることでしょう。

アフリカでの人口増加

現在中国やインドでの人口増加が注目されていますが、アフリカ全体の人口増加率は中国やインドと比べると圧倒的に高いです。

国連の予想によると2015〜2050年のアフリカでの人口の伸び率は2.3%となっており、中国の-0.1%、インドの0.8%と比較すると非常に高い数値であることが分かります。

人口が増えるということは労働力が増えるということでもあり、経済発展の期待が持てるということでもあります。今後はアフリカが世界の人口の増加の中心となるだけでなく、経済力を持つようになると考える人も少なくありません。

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アフリカのアンティークコインの特徴

ボツワナを含むアフリカ諸国のコインには欧米諸国のアンティークコインとは異なる特徴を持つものが多いです。

以下では欧米諸国にはない、アフリカ諸国のコインの特徴を紹介します。

動物の絵が描かれているものが多い

アフリカ大陸にはその他の大陸にはいない動物がたくさん生息しています。そうした珍しい動物が描かれたものが多いのはアフリカ諸国のコインならではの特徴です。

アンティークコインの価値は素材となる貴金属の価値や希少性だけで決まるものではありません。何が描かれているかなど、デザイン性も非常に重要な要素です。

また、動物が描かれたコインはコイン愛好家だけでなく動物好きからも人気を集めます。幅広い層から愛されるデザインであることから、価値の上昇が期待できるものも少なくありません。

他の地域では見られない、珍しい動物が描かれることの多いアフリカのコインは、そのデザイン性の高さ及び描かれているものの珍しさから今後も注目を集める可能性があります。

イスラムの影響を受けたものも存在する

アフリカの他の大陸との関係の歴史は非常に複雑であり、特に北部はヨーロッパ諸国の影響だけでなくイスラム帝国の影響を受けた歴史があります。

従って現在もアフリカの全人口の約50%がイスラム教を信仰しており、国民の多数がイスラム教信者である国も少なくありません。

イスラム教のコインは文字が描かれたものが多いのが特徴であり、アフリカではこうしたイスラム色の強いコインが現代に至るまで多数発行されています。

地域によって異なる雰囲気を持つ

一口に「アフリカ」と言ってもさまざまな国が存在し、それぞれ独自の文化を持っています。個々の民族がヨーロッパやイスラムからの文化的影響を受けながら発展してきたため地域によって文化や価値観が大きく異なります。

こうした背景から他の欧米圏やアジア圏、イスラム圏とはまた異なる地域差が楽しめるのもアフリカのアンティークコインの特徴です。さまざまな地域のコインを集め、比較することでそれぞれの特徴や文化的背景を楽しめることでしょう。

コイン投資をする際には発行された地域にも注目する

その国の歴史と経済発展度合いを把握することはコイン投資で成功する上では非常に重要になってきます。

アフリカは大きく分けて北部・東部・西部・南部の4つの地域に分類されます。

イスラム教徒の多い地域かどうかや、旧宗主国はどこかを把握することはコインの将来性を占う材料になるため、アフリカのコインを購入する際には発行国の基本的な情報は整理しましょう。

南アフリカのアンティークコインについてはこちらの記事もチェック!

ボツワナのアンティークコインを購入する方法2つ

以下ではボツワナのアンティークコインを購入する方法を2つ紹介します。

コイン専門店を利用する

アンティークコインの売買を専門としている専門店の中にはボツワナのコインを取り扱っているものも存在します。

実店舗を利用することのメリットは、実際にコインをみた上で判断できるという点です。アンティークコイン投資界隈では偽物による被害も多発しているため、実物をみた上で判断できるのは効果的に被害を回避できます。

一方で実店舗を持たない専門店も存在します。実店舗を持たない分、実物を見た上で判断することが難しい面もありますが、店舗経営にかかる固定費を削減している分安く購入できるといったメリットもあります。

オークションを利用する

ネットオークションやアンティークコインが出品されるオークションなどを利用することもおすすめです。

ヤフオクなどのネットオークションには高価なものはあまり出品されない傾向がありますが、将来性の期待できるものが全くないわけではないため、投資をする場合は日頃からチェックするようにしましょう。

リアルの場で開催されるものやオンラインであってもリアルタイムで開催されるオークションでは出品前にPCGSやNGCなどでグレーディングがなされることもあります。

オンライン・リアルにかかわらずオークションの場ではコイン投資をする上で非常に重要な情報が交わされます。コイン投資に必要な重要な情報がキャッチできるため、取引をする時だけでなく、オークション情報は日頃からチェックするようにし、リアルの場でのオークションにも積極的に足を運ぶようにしましょう。

まとめ:ボツワナのアンティークコインは将来性が期待できる

今の所目立ったコインは存在しませんが、経済的に成長しているボツワナのコインの中には将来性が期待できるものも少なくありません。手頃な価格で購入できる今の段階で狙う価値はあります。

コイン投資で成功するためにもボツワナ及びアフリカ諸国の歴史や経済状況などの情報をチェックするようにしましょう。

アンティークコイン投資についてさらに詳しく知りたい方は、ぜひマネートレンドnavi公式LINEをお友達登録してください。

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