アンティークコイン投資をするにあたって、コインの銘柄や歴史的背景、価値の高さについて調べることはかなり重要です。
ここでは、人気の銘柄の一つであるジョージ六世の5ポンド金貨について詳しく解説しています。同金貨は発行枚数も少なく、オークションでは100万円近い値で落札されるほどのコインです。
本記事を最後までチェックして、ジョージ六世の5ポンド金貨についてしっかりと理解を深めていきましょう。
ジョージ6世の5ポンド金貨とは?基本情報をチェック
始めに、ジョージ六世の5ポンド金貨の基本情報を確認しましょう。ここでは以下の内容に沿って、チェックしていきます。
- コインの特徴
- 発行枚数
- 過去の落札実績
ジョージ6世5ポンド金貨の特徴
この金貨は1837年に、ジョージ六世の即位を記念して発行されました。プルーフ金貨であるため、コインの表面が鏡のような輝きを持つのが特徴です。
コイン表面には「ジョージ6世、神の恵み、英帝国の王、信仰の保護者、インド帝国の皇帝」といった意味の文字が刻まれています。
一方コイン裏面には、セントジョージとドラゴンのデザインが描かれています。
発行枚数
発行枚数はわずか5,500枚です。1837年の単一年のみの発行であるため、かなり希少価値が高いとされています。
過去の落札実績
2020年7月に開催された第51回日本コインオークションでは、ジョージ六世の5ポンド金貨が83万円で落札されました。
落札されたコインは鑑定前でグレードが不明だったとされています。にもかかわらず高額で落札された実績があることから、同金貨の価値の高さが伺えます。
ジョージ6世 5ポンド金貨の歴史
では次に、金貨に描かれているジョージ六世の歴史を見ていきましょう。彼の歴史を知ることで、金貨の価値やロマンをより理解することにつながります。
以下の項目に沿ってジョージ六世の人生を見ていきます。
- 苦悩の日々だった、ジョージ六世の幼少期
- 映画「英国王のスピーチ」で描かれた、ジョージ六世の吃音
- 1936年は3人の王が在位した
苦悩の日々だった、ジョージ6世の幼少期
ジョージ六世は1895年、ジョージ五世の次男として生まれました。子どもの頃の名前はアルバートといいます。
ジョージ六世は、2022年9月に亡くなったイギリスの女王エリザベス二世の父にあたる人物でもあります。
ジョージ六世の幼少期は、ビクトリア女王が即位してイギリスが勢いを増していた時代でした。また、世界中に多くの植民地を所有していたことでも有名です。
そんな時代に生まれたアルバートは、ジョージ五世からのスパルタ教育を受けていました。彼は第一次世界大戦を乗り越えるなど、様々な問題をたくましく解決してきた名君です。
しかし同時に、ジョージ五世は「勉強が全くできない」「X脚」「左利き」といった部分にコンプレックスを感じて生きてきました。
アルバートにはそのようなコンプレックスを抱いてほしくないという思いから、アルバートとその兄にあたるエドワードに対して、厳しい教育を施していたとされています。
有名なエピソードとしては、「激痛を伴うX脚の矯正器具を強要する」「左手に紐を付けて、右手だけ使うように指導する」などが挙げられます。
このような行き過ぎた教育がトラウマとなり、アルバートが吃音を発症したことも有名なエピソードのひとつです。
映画「英国王のスピーチ」で描かれた、ジョージ6世の吃音
2010年に制作された「英国王のスピーチ」では、ジョージ六世が吃音を克服していく様子が描かれています。
ジョージ六世は1926年から言語療法士ローグ氏のもとで言語療法を受けるようになり、最終的に吃音を克服します。
同映画のクライマックスは、ジョージ六世が1939年にラジオでドイツナチス軍への宣戦布告を行う場面です。ローグに助けられながら無事にスピーチを終えますが、実際のところ、彼の吃音は映画で描かれているほどひどくはなかったとされています。
しかしこの映画はその出来栄えが好評となり、第83回アカデミー賞で作品賞・監督賞・主演男優賞・脚本賞の4部門で受賞するほどの快挙を達成しました。
1936年は3人の王が在位した
ジョージ六世の金貨が発行される前年の1936年は、ジョージ五世とジョージ六世、エドワード八世の3人が在位した年でした。
ジョージ六世と兄のエドワードのうち、王位継承を約束されていたのは長男のエドワードでした。1936年1月に父のジョージ五世が亡くなると、予定通りエドワードがエドワード八世として即位します。
しかしエドワード八世は即位したものの、まだ独身でした。その頃彼は、アメリカ人のウォリス・シンプソンという女性と交際しており、「シンプソンと結婚したい」と政府に申し出ています。しかし彼女は2度の結婚歴があり、2度目の離婚の手続きがまだ完了していない状態でした。
このような状況であったため、当時の首相であるスタンリー・ボールドウィンから「彼女と結婚するなら王位にはつけない」とエドワードの申し入れは却下されます。
結果的にエドワードはシンプソンとの結婚を選んだため、一年足らずで退位。それに伴い、弟のジョージ六世が即位しました。
ジョージ6世の他のコイン
ジョージ六世が描かれたコインは、5ポンド金貨の他にクラウン銀貨があります。
この銀貨はジョージ6世が即位した翌年の1937年5月に発行されました。同銀貨は戴冠式のために、ロイヤルミント社から発行された記念銀貨です。
その後は第二次世界大戦が勃発するため、ジョージ六世の治世下に発行された唯一のクラウン銀貨として、かなり価値が高いコインです。
銀貨の表面には、当時40代前半であったジョージ六世の横顔が描かれています。裏面に描かれているのは「ロイヤル・アームズ」と呼ばれる王室紋章です。
裏面の中央には、盾の形をした3つのイギリス連合王国の国章が刻まれています。右側にはスコットランドの象徴であるユニコーン、左側にはイングランドの象徴である王冠を載せたライオンが描かれているのが特徴。繊細で美しいデザインが印象的です。
\ ここでお知らせ /
資産運用をしたい方必見!
インフレ時代を乗り切る強い味方とも言える「アンティークコインでの資産運用」について、
アンティークコインの魅力や市場価値・過去10年間の価格推移などについて詳しく解説しております。
ジョージ6世 5ポンド金貨の価値が高い理由
ジョージ六世の5ポンド金貨の価値が高い理由は、次の通りです。
- 発行枚数が5,500枚と少なく、希少性がある
- アンティークコイン専門店でも売り切れのところが多いほど人気
発行枚数が少ない上に、専門店でも売り切れるほどの需要があります。そのため売却の際には高値で取引されることも多いです。それほど希少価値が高いコインだといえるでしょう。
ジョージ6世 5ポンド金貨はどこで売買できる?
ジョージ六世の5ポンド金貨は、アンティークコイン専門店のゴールドコインやギャラリア・銀座コインなどで購入が可能です。
売却は、金貨やコイン買取専門店の「金貨買取本舗」などで行えます。
なお、コインの売買については当社でもサポートを行っています。鑑定を受けたコインのみを販売しているほか、出口戦略についてもしっかりとサポートしているのが強みです。興味のある方は無料で配布している資料をぜひお受け取りください。資料は公式LINEの友達登録をして頂いた方に配布しています。
【まとめ】ジョージ6世の5ポンド金貨は希少価値が高い
今回は、ジョージ6世の5ポンド金貨の歴史や価値、関連通貨についてご紹介しました。
同金貨には「エドワード八世が短期間で退位して、ジョージ六世が吃音を克服しながらも健闘した」という歴史も刻まれています。コイン一つ一つのこのような背景も踏まえながら投資を行うと、より楽しみが増えるのではないでしょうか。
なお、当社ではアンティークコイン投資の購入から売却までサポートを行っています。興味のある方は以下の公式LINEに登録をお願いします。