不動産投資の実質利回りをシミュレーション|基礎知識とおすすめツール7選

不動産投資 実質利回り シミュレーション

不動産投資は一度購入したら取替えは困難です。

そのため、購入する物件の見極めが重要であり、物件の選定に慎重さが求められます。

実際にどの程度の収益が得られるかのシミュレーション計算が必要でしょう。

ここでは、不動産投資のシミュレーション計算の基礎知識と便利なツールやサイトを紹介します。

シミュレーション例と注意点にも言及しているので、シミュレーションのすべてがわかります。

最後までお読みいただけると、不動産投資に対する迷いが払拭され、最適の選択への準備が整うでしょう。

目次

不動産投資シミュレーションの計算式

不動産投資をする場合、実質利回りのシミュレーションが欠かせません。

なぜなら物件購入価格と年間の家賃収入による利回りを計算しても、実態とかけ離れてしまうケースが少なくないからです。

仲介手数料や登録免許税・固定資産税、あるいは修繕積立金や管理費用などの年間経費を考慮し、現実的な観点から購入を検討することが大切です。

不動産投資の実質利回りシミュレーションは、下記のような計算式で求めることができます。

(想定年間家賃収入-年間諸経費)÷(物件価格+購入時諸費用)×100

物件の基本的なデータさえあれば簡単に計算できるので覚えておくとよいでしょう。

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不動産投資における実質利回りシミュレーション計算例

新築区分マンションによる資産運用の実質利回りを、上記計算式を用いて大まかにシミュレーションしてみます。

条件は以下の通りです。

  • 物件価格    :3,000万円
  • 年間家賃収入  :120万円
  • 自己資金(頭金):物件価格の3分の1(1,000万円)
  • 購入時諸費用  :物件価格の10%
  • 借入金利    :3.5%
  • 運用期間    :15年(15年後に売却)
  • 諸経費率    :家賃の15%

15年後の売却を前提としてシミュレーションします。

新築区分マンションにおける実質利回りシミュレーション

年間家賃収入に対し諸経費率を15%とすると、1年間に18万円の経費がかかることになります。

購入時の諸費用は10%として300万円です。

それぞれを実質利回りを求める計算式に当てはめると以下のような数値が得られます。

(120 - 18 )÷(3000 + 300)× 100 ≒ 3.09(%)

実質利回りが3%台なら投資物件として検討できます。

15年後の売却を前提とした収支シミュレーション

次に売却した場合の金利3.5%での15年間の返済総額と合わせた収支バランスを見ていきましょう。

借入金2,000万円を3.5%の固定金利で15年間支払った場合の総額は2,573万5,860円となり、15年間の諸経費総額は270万円です。

以上を踏まえ、15年後に2500万円で売却した場合の収支は以下のようになります。

項目金額合計
収入家賃収入の総額1,800万円4,300万円(A)
売却価格2,500万円
支出自己資金(頭金)1,000万円4,143万5,860円(B)
借入金総額2,573万5,860円
初期費用300万円
諸経費総額270万円
収支(A‐B)      4,300万円‐4,143万5,860円=156万4,140円

ローン期間を15年として2,500万円で売却した場合の最終的な手取りは約156万円です。

ローンを35年として借入残高と売却価格を比較したり、繰り上げ返済したり、さまざまな角度からシミュレーションして収支を比較するとよいでしょう。

不動産投資シミュレーションをする際の注意点

不動産投資のシミュレーション計算をする際、以下のような点に注意が必要です。

  1. あらゆるケースを想定する
  2. 適正家賃かどうか検証する
  3. 家賃は下落する
  4. 入居率は下がる

それぞれについて解説します。

1.あらゆるケースを想定する

不動産投資のシミュレーション計算では、あらゆるケースを想定しておかなければなりません。

なぜなら、不動産は現物資産であると同時に消耗品でもあるからです。

設備の故障や劣化は当然であり、周辺環境の変化による空室リスクなども考慮しておく必要があります。

自然災害は予測不能ですが、過去を遡り可能性を探ることはできます。

条件を変えた多くのパターンでシミュレーションし、改善点を洗い出しましょう。

何より、不動産投資にはリスクが付き物という前提でシミュレーションすることが大切です。

2.適正家賃かどうか検証する

家賃設定は周辺地域の相場との兼ね合いになります。

周辺相場を基準として、さまざまなケースをシミュレーションする必要があります。

もちろん利益確保が最優先されますが、高すぎると空室リスクが高まります。

相場からどの程度安くすれば利益確保できるかを最低ラインとして微調整してシミュレーションしましょう。

3.家賃は下落する

不動産投資においては、新築時の家賃を維持していくことは困難です。

地域性や立地条件によって異なりますが、毎年1%程度下落していくと想定して差し支えないでしょう。

家賃下落率の目安は以下の通りです。

築年数下落率
5年2~5%
10年5~10%
15年10~15%
20年15~20%

家賃下落率を考慮することで、20年後、30年後に赤字にならないか判断しやすくなります。

不動産といえど消耗品です。

現実に即したキャッシュフローを想定しましょう。

4.入居率は下がる

不動産投資は常に満室とは限りません。

新築時は話題性が高く満室であったとしても、年数の経過と共に入居率は下がります。

築年数に応じた空室リスクを加味してシミュレーション計算すると、将来的な収支バランスの目安となります。

また、周辺環境の変化が入居率に大きな影響を及ぼす点にも注意が必要です。

できるだけ最新の都市計画や人口動態の情報を入手し、10年後・20年後の具体的な入居率を想定しましょう。

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不動産投資のシミュレーション計算に便利なツールサイト7選

ここでは不動産投資のシミュレーション計算がすぐにできる便利なツールサイトを紹介します。

  • アパート一棟買いLite
  • 検証効率UP!不動産収支計算機
  • keisan
  • IRRによる不動産投資収益計算Excelシート(Lite版)
  • Oh!Ya(オーヤ) 投資シミュレーション
  • at home 賃貸用不動産の投資利回り
  • 楽待 不動産投資シミュレーションツール

上記、7選それぞれについて解説します。

アパート一棟買いLite

「アパート一棟買いLite」は不動産の基本情報と融資情報を入力するだけで、さまざまな角度から収支分析できる計算ツールです。

最低限の入力だけで、数十年のキャッシュフローやローン返済計画などを瞬時に参照できます

入居率90%と70%との比較などグラフ表示機能の充実した見やすい画面が特徴です。

シンプルでありながら、多彩な機能で現実的な見通しを立てやすいため人気を集めています。

検証効率UP!不動産収支計算機

手軽に不動産収支の実質利回りを計算できるツールとして人気なのが「検証効率UP!不動産収支計算機」です。

シンプルな機能で入力項目もわかりやすいのが特徴です。

毎月・毎年の返済額や家賃収入、実質利回りが算出されます。

1年ごとに区切った細やかな計算はできませんが、大まかな収支計算に最適のツールです。

ただし、iPhoneとiPadでしか利用できません。

keisan

不動産投資におけるローン返済を基準として収支計算するなら「keisan」が適しています。

借入金額と返済方式、金利・返済期間を入力すると、すぐに返済金額と借入残高が算出されます。

数多いシミュレーションツールの中で、返済頻度と借入期間を月単位で設定できるのは「keisan」のみです。

グラフも作れるため、金額の推移による返済の見通しも立てやすいでしょう。

IRRによる不動産投資収益計算Excelシート(Lite版)

IRRとは内部収益率、つまりお金の時間的価値を考慮した実質的利回りです。

投資判断の目安の一つとなっています。

このIRRによる「不動産投資収益計算Excelシート(Lite版)」は不動産投資のすべての要素を網羅しています。

大手仲介業者やファンド関係者を始めとした1万人以上のユーザーに利用され、実践的なシミュレーションツールとして高い信頼性を誇ります。

平均入居年数や募集期間など入力項目は多岐にわたり、現実的で確実性の高い詳細な利回り計算が可能です。

Oh!Ya(オーヤ) 投資シミュレーション

Oh!Yaの不動産投資シミュレーションは、細やかな計算によりどのくらいの融資額が受けられるかがすぐにわかる計算ツールです。

手元の資金を減らさずに不動産投資を検討している方に最適のシミュレーションサイトといえるでしょう。

ただし、公式サイトでのアンケートに回答しなければなりません。

アンケートの質問j数は決して少なくありませんが、その手間をかける価値はあります。

お試しで利用するだけでAmazonのギフト券5,000円分をもらえるキャンペーンも開催中、それだけでも大いに利用価値があるでしょう。

at home 賃貸用不動産の投資利回り

掲載不動産店数№1を誇る不動産情報サイト「at home」による不動産投資シミュレーション計算ツールです。

シンプルな計算ツールで、物件価格と想定賃料・想定入居率の入力により表面利回りを算出します。

さらに管理費・修繕費・諸費用を入力すれば実質利回りが算出されます。

項目が少なく見やすい画面のため、取り急ぎ大まかな収支を知りたい方に適した計算ツールです。

楽待 不動産投資シミュレーションツール

収益物件数№1で国内最大といわれる不動産投資サイト「楽待」による無料のシミュレーションツールです。

物件価格と表面利回り、築年数と面積などの概要を入力するだけで手軽に収支計算ができます。

算出された金額はすべて税引きされているので、毎年のリアルな収入がわかります。

また、それぞれの属性や資産背景を踏まえた条件の入力により、精度の高い利回り計算も可能です。

会員登録が必要ですが、多くのユーザーに利用されている機能性の高い計算ツールです。

不動産投資シミュレーションの資金に関する用語集

不動産投資のシミュレーション計算では、入力項目に専門用語が使われています。

既知の方も多いとは思いますが、再確認のため紹介します。

まず資金に関する用語は下記の通りです。

  • 物件価格
  • 自己資金(頭金)
  • 借入金額
  • 借入金利
  • 借入期間
  • 諸経費率

それぞれについて解説します。

物件価格

物件価格とは、投資対象となる不動産の販売価格です。

新築や中古の区分マンション、一棟マンション、アパートなどすべての不動産物件が対象となります。

自己資金(頭金)

自己資金とは、物件購入の最初の段階で支払うお金です。

頭金ともいい、ローン利用分以外に支払います。

一定の金額を支払うことでローン返済額が軽減されます。

家賃収入との収支バランスを考慮し、プラス計上するため多めの頭金を用意する方も少なくありません。

とはいえ無理は禁物、生活に支障のない範囲で計画的に運用しましょう。

借入金額(元金)

借入金額とは、物件価格から頭金を引いたローン支払額をいいます。

物件購入時に借入金として融資を受けるローンの総額、いわゆる「元金」です。

不動産投資においては、年収の10倍程度が一般的な目安とされています。

借入金利

借入金利とはローン返済の金利です。

金利は物価や景気の影響を受けて上下する「変動金利型」と、一定期間金利の変わらない「固定金利型」の2種類があります。

不動産投資のローンでは、一般的に「変動金利型」が用いられます。

借入期間

借入期間とは、ローンが完済されるまでの期間(年数)です。

不動産物件の耐用年数を基準として、担保としての価値、投資者の年齢と信用力により最長の借入期間が決定されます。

借入期間を短くした方が利息負担は少なくなりますが、月々の返済額との絡みがあるので慎重な判断が求められます。

諸経費率

諸経費率とは、物件の家賃収入に伴う諸経費の割合です。

物件の管理費や修繕費・修繕積立金・固定資産税、一棟マンションの場合にはエレベーターのメンテナンス費用や共用部分の清掃費用、賃貸管理手数料などの経費も発生します。

ほとんどの場合、諸経費率は10〜20%内に収まります。

しかしながら、物件の経年劣化により修繕費用が上昇していく点は留意しておきましょう。

不動産投資シミュレーションの収入に関する用語集

こちらには不動産投資の収入に関する用語を集めました。

収入に関する用語は以下の通りです。

  • 想定空室率(想定入居率)
  • 想定家賃収入
  • 表面利回り(グロス利回り)
  • 実質利回り(ネット利回り)
  • 返済後利回り

それぞれについて解説します。

想定空室率(想定入居率)

想定空室率とは、全体の部屋数に対する、想定される空室数の割合です。

1年間の空室率を求めるには以下のような数式が用いられます。

想定空室率(%)={(空室数)×(空室の月数)}÷{(全室数)×12}×100

シミュレーションツールによっては想定入居率の入力を求められることもあります。

想定入居を求める数式は以下の通りです。

想定入居率(%)=100(%)-想定空室率(%)

なお、想定空室率は10〜20%が目安となっています。

想定家賃収入

想定家賃収入とは、想定される1年間の家賃収入です。

満室状態での1年間の家賃収入を指します。

この場合に得られる利益は「想定利回り」と呼ばれ、物件で得られる最大限の収益となります。

一般的に「表面利回り」や「実質利回り」を求める場合には、空室リスクを考慮した年間家賃収入が用いられます。

表面利回り(グロス利回り)

「表面利回り」とは、物件価格に対する1年間の家賃収入による回収率を指します。

「グロス利回り」と呼ばれることもあり、以下のような数式で表します。

表面利回り (グロス利回り)= 年間家賃収入(空室率考慮)÷ 物件価格 × 100

不動産サイトやチラシに記載されているのは、ほとんど「表面利回り」です。

実質利回り(ネット利回り)

「実質利回り」とは、年間家賃収入から諸経費を差し引いた現実的な収益性です。

ネット利回りとも呼ばれ、シミュレーションによる不動産購入の主要な判断基準となります。

「表面利回り」よりさらに踏み込んで管理費や修繕積立金、固定資産税などの諸経費を考慮します。

「実質利回り」の計算式は以下の通りです。

実質利回り(%)=(年間家賃収入-年間諸経費)÷(物件価格+購入時諸費用)×100

不動産投資では「実質利回り」を求めることが不可欠です。

返済後利回り

「返済後利回り」とは、諸経費の他にローンの返済額も考慮した利回りです。

すなわち、投資元本に対するローン返済後の収益率を表します。

「返済後利回り」を求める計算式は以下の通りです。

返済後利回り(%)= (1年間の収益 - 経費 - ローン返済額)÷ 投資元本 × 100(%)

融資を受ける場合、ローン返済額がキャッシュフローに大きな影響を及ぼします。

繰り上げ返済を考えての不動産投資なら、返済後の利回りもシミュレーションしておきましょう。

不動産投資にシミュレーションは必須!情報収集に努めて最善の選択を!

不動産投資は他の資産運用に比較して初期段階で大きな資金を必要とするため失敗は許されません。

そのため、あらゆるシチュエーションを想定したシミュレーションを行う必要があります。無料で使えるシミュレーションツールやサイトは少なくありません。

いろいろ試して比較検討するとよいでしょう。

マネートレンドNaviでは、不動産投資シミュレーションやその他の資産運用法について、随時最新の情報を配信しています。

不動産投資シミュレーションに関するより詳しい情報や投資全般に関する知識を蓄えたい方はぜひ、マネートレンドNaviの公式LINEをご覧になってみてください。

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