アンティークコイン投資に興味があるけれど、「そもそもアンティークコインとは何か?」「どうやって始めればよいのか?」などの疑問をお持ちではないでしょうか。
本記事では、初心者の方にもわかりやすく、アンティークコイン投資とはどういった投資なのか、またアンティークコインとはどのようなコインを指し、どんな種類があるのかを解説しています。アンティークコイン投資のメリット、デメリットについても説明しているので、さまざまな角度から俯瞰してアンティーク投資の世界をイメージすることができます。
一通り読んでいただければ、アンティークコイン売買の仕方、投資の始め方のステップについても知ることができます。
ぜひ最後まで読んでいただき、アンティークコイン投資の世界に足を踏み入れてみてください。
アンティークコイン投資とは?
アンティークコイン投資とは、将来的に値上がりが見込まれるコインを購入し、後々、購入したときよりも高い価格で販売する投資方法です。
主に海外の富裕層の間で流行していましたが、近年日本の富裕層の間でもその人気が広まっています。
なぜ今、アンティークコイン投資が人気なのでしょう。それは資産の保全に役立つからです。
インフレヘッジのためのアンティークコイン投資
資産の保全とは、いわゆるインフレヘッジのことを指します。
インフレヘッジとは、物価の上昇によって通貨の価値が相対的に減少するリスクを回避することです。
世界では、リーマンショックや、コロナによる金融緩和が続き、ハイパーインフレのリスクが増大しています。
もし1億円銀行口座に預けていると仮定した場合、現在の超低金利時代では金利がわずかしかつきません。よって、銀行に預けるだけではインフレでお金の価値が目減りするリスクがあるのです。
それどころか、万が一銀行が破綻した場合に預金保護法で守られるのは1000万円までなので、残りの9000万円は失ってしまいます。
一方、アンティークコインの価値は以下のように右肩上がりです。
下記のグラフでは、リーマンショックの時点でもアンティークコインは値下がりしていません。また、株式や不動産、金よりも安定して上昇を続けていることがわかります。
それゆえ、昨今の世界情勢の中、富裕層の間では現金資産から有形資産へのシフトが続いています。
日に日に強まるインフレへの懸念で、資産防衛を迫られる富裕層の数は少なくありません。
上記のグラフでアンティークコインの安定的な右肩上がりの直線は、富裕層に限らずとも非常に魅力的に映るのは確かでしょう。
アンティークコインとは
では、アンティークコイン投資の対象となるアンティークコインとはどのようなものを指すのでしょうか?
アンティークコインとは、コインの骨董品で、一般的に100年以上前の金貨、銀貨のことを指します。アメリカやヨーロッパでコレクターの人口が1番多いとされています。
世界各地に20万種類が存在すると言われており、その中の300種類は非常に高額で、富裕層の資産運用ツールとなっています。
コインの種類
アンティークコインは前述したように、一般的には100年以上前のコインを指します。ここでは、アンティークコインのおおまかな種類について説明します。
ちなみに、ここでは古代コイン、モダンコイン以外のコインをクラシックコインとして区別しました。
しかし実際には、コインの価値の上昇が見込まれて投資されるものとして、古代コイン、クラシックコイン、モダンコインは、すべてアンティークコインと総称される場合が多い傾向にあります。アンティークコインという言葉がさまざまなコインの総称となる点も留意しておくとよいでしょう。
古代コイン
古代コインは紀元前後に古代ローマや古代エジプト、古代ギリシャで発行され流通していたコインを指します。
当時人々に信仰されていた神々の刻印が多いのが特徴です。
古代コインは、打刻で作られたものと鋳造で作られたものがあります。打刻の方法は、それぞれデザインが刻まれた2つの型に、コインの元になる金属を型に流し、ハンマーで打ち付けるというものです。ひとつずつ作る方法であるゆえ、完全に同じ形のものはありません。
有名なものとしては、EID MAR(3月15日)デナリウス銀貨(ブルータスによるカエサル暗殺を記念したコイン)があります。
クラシックコイン(アンティークコイン)
クラシックコインは100年以内に発行されたモダンコインと区別して、100年以上前のコインを指します。古代コインと区別して、中世以降から100年くらい前のものをアンティークコインと呼ぶことが多いようです。
アンティークコイン投資でもっともよく扱われるのがこのクラシックコインです。およそ2,000年という長い歴史の中で発行され、流通したものゆえ、古代コインやモダンコインよりも数が多くなります。
クラシックコインで有名なものとしては、ヴィクトリア女王5ポンド金貨「ウナライオン」があります。
モダンコイン
モダンコインとは、現在発売中のコイン、もしくは50年から100年以内に発行され流通したコインです。アンティークコインと異なり、歴史が浅く、比較的入手しやすい傾向にあります。それゆえ、アンティークコインに比べるとそれほど需要は高くありません。
しかし、モダンコインは近年発行されたものであるため、コインの状態がよいのが魅力です。発行枚数についての情報も信頼性が高いというメリットがあります。
昨今のモダンコインの代表例としては、スリーグレイセスの2020年版があります。
地金型コイン
地金型コインは、純金や純銀で作られたコインを指します。造幣局から毎年発行されるもので、以下のコインが有名です。
- カナダのメイプルリーフ金貨
- オーストリアのフィルハーモニー金貨
- 中国のパンダ金貨
最大の特徴は、他の種類のコインと異なりプレミア価値が付かない点です。地金型コインは、貴金属販売会社から購入可能で、金の価格に連動します。
よって収集品としてのプレミア価値やその希少性、需要の大きさが特徴のアンティークコインとは趣が少し異なる点に注意が必要です。
\ ここでお知らせ /
資産運用をしたい方必見!
インフレ時代を乗り切る強い味方とも言える「アンティークコインでの資産運用」について、
アンティークコインの魅力や市場価値・過去10年間の価格推移などについて詳しく解説しております。
アンティークコイン投資のメリット
次にアンティークコイン投資のメリットについて詳しく説明します。
価格が安定して上昇する
アンティークコイン投資のメリットは、価格が安定して上昇する傾向がある点です。前述したように、リーマンショックの時点でもアンティークコインは値下がりせず、安定した右肩上がりのグラフとなっています。
なぜ安定して価格が上昇するかの1つの理由に、アンティークコインの数そのものに限りがある点、またむしろ減り続けている点が挙げられます。
アンティークコインは、投資家だけではなく、コレクターも収集しています。その多くが富裕層で、彼らは一度コインを購入したら、基本的に長期保有をするので、手放すことは多くはありません。よって、アンティークコインが市場に溢れることは少なく、全体としてむしろ減り続けているのです。
また、株や債権は需要があれば再発行できる金融商品ですが、アンティークコインは異なります。その点では金と似ていると言えるでしょう。
それゆえ、アンティークコインの価値は基本的に上がる性格を持つと言えます。
価値が暴落しにくい
アンティークコインのメリットの2つ目は、コインの価値が暴落しにくい点が挙げられます。前述したグラフで見たように、リーマンショックの局面でも、アンティークコインの価値は暴落するどころか、右肩上がりを続けました。
つまり、アンティークコイン投資は外的要因の影響を受けにくいと言えます。アンティークコインを買い支える富裕層は基本的に長期投資の一環として、アンティークコイン投資を行っています。それゆえ、悲観相場で一斉の売りというのは発生しにくいのです。
また、コインの価格はオープン価格です。少しでもコインの価格が安値で売られると、ディーラーやコレクターたちなど、アンティークコインへのアンテナの高い層が一斉に買いを入れます。旺盛な購買力のある層、年収1億を超える富裕層の占める割合が大きいため、アンティークコイン相場はそう簡単に揺るがないと言えるでしょう。
高い信頼性
アンティークコイン投資の3つ目のメリットは、基本的にコインの信頼性が鑑定会社によって担保されている点です。
代表的かつ信頼性が高いことで世界的に有名なのは、アメリカの二大鑑定会社である「PCGS」と「NGC」です。この二社は、評価のポイントが細分化され、グレードの基準が厳しいという点で信頼性が高い会社と言えます。
また、それぞれのWebサイトを見ると、そのコインの鑑定枚数、残存枚数なども明らかとなります。
オークションや専門店で販売されているコインを見極める際、上記2社のどちらかに鑑定されているかをチェックしましょう。贋作や価値の低いコインを誤って購入してしまうリスクは非常に低くなります。
手頃な価格で手軽に始められる
アンティークコインの価格は幅広いのが特徴です。数万円や数十万円で購入できるものから、数千万円を要するものまで様々です。
数万円のものだから価値が上がらないわけではなく、手頃な価格のものでも値上がりが見込まれるものも存在します。
また、購入が手軽な点も魅力です。株式投資や仮想通貨投資であれば証券会社や仮想通貨取引所の口座開設が必要となりますが、アンティークコイン投資ではそういった手続きが必要ありません。
オークションや専門店で手に入れたいコインを見つけたら、めんどうな手続きはほとんど不要で、比較的すぐに購入ができるのがアンティークコイン投資の魅力と言えるでしょう。
維持費がほとんどかからない
アンティークコインは、不動産投資や美術品投資と異なり、維持費がほとんどかかりません。現物資産の中には、クラシックカーや絵画など徹底した管理とメンテナンスが必要なものも存在します。
一方、アンティークコインの場合は「スラブ」と呼ばれる鑑定書付専門ケースに入れておけば、よほどの悪条件でない限りは劣化することはありません。よって、基本はスラブに入れて保管しておけば良いだけです。
匿名性が高い
前述したように、アンティークコインの購入に口座開設のための本人確認も必要はありません。契約書や登記も不要です。金を購入するときのように身分証明書の提示も必要ありません。
それゆえ、アンティークコインは他と比べると、匿名性の高い資産と言えるでしょう。
アンティークコイン投資のデメリット
ここでは、アンティークコイン投資のデメリットについて解説します。
人気コインの入手が困難
人気コインは総じて値段が高騰しているため、入手困難であるのが実状です。値上がり幅もコインの人気に比例する傾向があるため、大きなリターンを得るためには、最初の時点で大きな出費が必要となります。
それゆえ、気になるコインが大きく値上がりすると予測しても、手に入れようとするには高価すぎる状況に出くわすことも少なくないかもしれません。
情報収集が難しい
アンティークコインに関する情報収集は決して楽ではありません。コインの価値が自身で見極められるようになるためには、深い知識が必要です。また、コインの相場を確認するためのカタログを自身で読み解くためにも、ある程度の英語力が必要となります。
自身でその希少性や歴史、芸術的価値や保存状態を見極められるようになるために、書籍やネットなどを活用して、学習するとよいでしょう。
また、SNSなどでアンティークコイン情報に詳しいユーザーと繋がって、情報交換するのも手段のひとつです。
価格変動がゆるやか
アンティークコインは値上がりするのに年単位での時間がかかります。コインによっては保有期間が長ければ長いほど、その期間に比例して価値が上昇していきます。
それゆえ、半年や1年という短いスパンで利益を出したい人にとっては不向きな投資方法と言えるでしょう。
少なくとも10年の保有を視野に入れてアンティークコイン投資を行うのがおすすめです。
贋作などの詐欺に遭う危険がある
アンティークコインの中には贋作や詐欺が多く存在します。信頼性の高い業者もありますが、そうでない業者も多数存在しますので注意しましょう。たとえばネットには、精巧な偽物が出回っている場合があります。
業者を見極めるポイントは、世界二大鑑定会社であるPCGSやNGCなどの認定ディーラーであるかどうかです。
初心者のうちはディーラーなど専門の業者から信頼できる機関の勘定済みのコインを購入するのがおすすめです。
また、オークションでは気軽に相談や質問ができないので、それらが可能なディーラー(専門店)での購入をおすすめします。
売りたいときにすぐ売れない
アンティークコインを売却する際には、少し手間がかかるデメリットがあります。
というのは、買取査定ができる専門店の数が限られ、都市部に集中しているからです。地方在住の方は不便に感じることが多いかもしれません。
ネットのオークションに出したとしても、必ずしもすぐ売れるとは限りません。国内ではアンティークコイン投資の認知度がまだ低いのが現状なので、個人間の売買も相手を見つけるのが難しいことが考えられます。
アンティークコインは、売りたいと思ったその日のうちに売ることは難しいため、ある程度期間に余裕をもって売る手続きをするようにしましょう。
盗難に弱い
コインはコンパクトであるため、天災などいざというときの持ち運びが便利な反面、盗難に弱い性質を持ちます。
ポケットに入れて持ち去られてしまう可能性もあるため、金庫へ保管するなどの対策が必要になります。金庫を用意する分のコストが必須という点で割高となるかもしれません。
アンティークコインの売買方法
アンティークコインの買い方もしくは売り方について説明します。
アンティークコインの買い方
アンティークコインは主に以下の3つの買い方があります。
- コイン専門店(ディーラー)
- オンラインショップ
- オークションサイト
コイン専門店はアンティークコインに詳しいディーラーが存在するため、おすすめです。店頭で質問や相談ができるので、初心者も安心して購入ができます。
オンラインショップのよさは実店舗に足を運ばなくても自宅にてアンティークコインが購入できる点です。
オークションサイトで購入するときは、出品相手が信頼できるかどうか、販売価格が適正かどうかをチェックすることが重要です。個人と企業どちらかが出品しているか、そのコインの過去の落札価格はどれくらいかなど、事前にリサーチすることが必須となるでしょう。
アンティークコインの売り方
アンティークコインの売り方は主に以下の3種類です。
- コイン専門店(ディーラー)に販売を委託
- アンティークコイン専門店に買取してもらう
- オークションに出品する
コイン専門店へ販売を委託する場合は、相手が知識豊富なディーラーであるため、初心者でも安心して販売を含めたおまかせができる点で便利です。その分、手数料が高いので注意しましょう。
アンティークコイン専門店に買取をしてもらう場合は、売値の決定から売却まですべて一括で行ってもらえるため、売却スピードが速いのが魅力です。ただし、アンティークコイン専門業者ではなく、貴金属全般を取り扱っている業者の場合は、買取金額が低くなる場合があるので注意しましょう。
オークションへの出品は、自宅でも行える利点があります。しかし、出品のための写真撮影や説明文の執筆、買い手とのやりとり等すべて自身で行う必要があります。想定よりも高い価格で売れる可能性がある一方で、前述したような手間もかかるので注意しましょう。
アンティークコイン投資の始め方
ここでは、初心者におすすめの専門店(ディーラー)からコインを買う方法を説明します。
ステップ1:予算や期限などの計画を立てる
まずは余剰資金を考慮して、いくらくらいのアンティークコインを購入するのかを決めましょう。
アンティークコイン投資は長期保有が適しています。その上で、どのくらいを投資期間とするのかを決定してください。最低10年の保有を念頭に、投資の計画を立てます。
ステップ2:コイン専門店(ディーラー)を探す
投資計画を立てたら、自身でアンティークコインを選びたいかもしれません。しかし、初心者の方は、知識や経験豊かな信頼できる専門業者探しから始めるのがおすすめです。
なぜなら、初心者にはアンティークコインの相場が妥当かどうかを調べたり、そのコインの希少性や歴史、芸術的価値や保存状態やグレードなどを判別したり判断したりすることが難しいからです。
まずは気になる複数の業者に問い合わせをして気になる点を質問したり、口コミや評判などもチェックしたりして、信頼できるディーラーを探してみましょう。
アンティークコイン投資を始めよう
本記事では、初心者の方向けに、アンティークコイン投資がどのようなものか、アンティークコインの種類、アンティークコイン投資のメリット、デメリットなどを解説しました。
スムーズにアンティークコイン投資を開始していただけるように、アンティークコインの売買方法、どのようにアンティークコイン投資を始めればよいかについても説明しました。
アンティークコイン投資はその歴史が長いがゆえに、幅広い教養や知識が必要とされます。しかしアンティークコインに触れることで、単なる投資を超えた、歴史豊かな奥深い世界に足を踏み入れることができます。
当社では、アンティークコインの販売を行っています。コインは、IAPNという1951年にジュネーブで設立された国際貨幣専門商協会の鑑定を受けたもののみを扱ってます。そのため、初心者の方でも安心してコインを購入できます。
まずは当社オリジナルの資料をゲットして、世界各国の富裕層を虜にするアンティークコイン投資の世界の扉を叩いてみてください。