アンティークコイン投資について調べてみると、イギリスのコインがかなり幅を利かせています。イギリスのコインは王室との関連や大英帝国の歴史と深い結びつきがある上に、デザインが美しいものが多いため、人気のジャンルです。
そこで今回は、イギリスのチャールズ2世の5ギニー金貨について詳しく紹介します。ギニー金貨の種類やチャールズ二世の歴史に加えて、同コインの価値が高い理由や売買の方法まで解説しています。
本記事をしっかりとチェックして、チャールズ2世の5ギニー金貨について理解を深めることに役立ててください。
チャールズ2世 5ギニー金貨とは
5ギニー金貨とは、イギリスで1600年代から1700年代にかけて発行された大型の金貨のことを指します。
ギニー金貨という名前の由来は、アフリカのギニアで産出された金を用いて鋳造されたことによるものです。
これまで発行された5ギニー金貨には、以下の種類があります。
- 1660-1685年:チャールズ二世
- 1685-1688年:ジェームズ二世
- 1689-1694年:ウィリアム三世&メアリー二世
- 1689-1702年:ウィリアム三世
- 1702-1714年:アン女王
- 1714-1727年:ジョージ一世
- 1727-1760年:ジョージ二世
- 1760-1820年:ジョージ三世
5ギニー金貨は質量が約41.75gで、当時の最高額面でした。そのためかなり貴重なアンティークコインとして知られています。
チャールズ2世の5ギニー金貨には5種類ある
チャールズ2世の5ギニー金貨は全部で5種類存在します。
コインは以下のポイントによってバリエーションが変わります。
- 肖像:ヤング or オールド
- 肖像の下:マークなし or 象or 象と城
上記のポイントを掛け合わせると、以下の5つの種類が存在することになります。
- ヤング
- ヤング・象
- ヤング・象と城
- オールド
- オールドの象と城
ちなみに上記の画像のコインは、「ヤング・象」のタイプです。
ヤングかオールドかの見分け方は、チャールズ二世の首元を見ると分かりやすいです。
上記の画像のチャールズ2世の首元に注意してみると、丸みを帯びているのが分かります。こちらはオールドタイプの5ギニー金貨ということになります。
チャールズ2世の生涯
では次に、チャールズ2世の歴史を見てみましょう。彼はフランス王家とも血縁関係にあるほど、上流階級出身者でした。そんなチャールズ2世ですが、亡命の苦労を抱えており、恋多き男としても有名です。
ここでは、以下のポイントで彼の生涯をチェックしていきます。
- チャールズ2世の血筋
- 宗教弾圧や反乱に巻き込まれ、亡命
- 多くの恋愛のあと、結婚
チャールズ2世の血筋
チャールズ2世は、チャールズ一世とヘンリエッタ・マリアの次男として生まれました。母のヘンリエッタはフランスの王女だったため、チャールズ二世はイギリスだけでなくフランス王家とも血のつながりがあったのです。
太陽王のルイ14世とは従兄弟になります。母のヘンリエッタはメディチ家のマリーが母であるため、チャールズ二世はメディチ家の血もひいていることになります。このことから、チャールズ二世の身分の高さが伺えるでしょう。
宗教弾圧や反乱に巻き込まれ、亡命
チャールズ2世が生きた時代はキリスト教の宗派が複雑に絡み合い、紛争が絶えなかった時代でした。
父のチャールズ一世は宗教弾圧や反乱に巻き込まれ、1649年に処刑されています。当時20代初めであった息子のチャールズも、フランスやオランダに亡命することを余儀なくされました。
当時のヨーロッパはキリスト教のカトリックとプロテスタントの勢力が対立し、争いが絶えない時代でした。しかしそんな時代の最中でも、チャールズ二世は陽気で人間味のある王としてイギリス国民に愛されていたとされています。
多くの恋愛のあと、結婚
チャールズ2世はかなり女性好きであったことで有名です。政変や亡命の最中であっても、多くの女性との恋愛を楽しんでいました。そのため、1660年に即位した時にはすでに、数人の庶子の父でした。
即位した翌年の1661年、チャールズ2世は許婚のキャサリンと結婚します。キャサリンはポルトガル王家の娘です。実は彼女がポルトガルからもたらしたものが紅茶であり、それが後にイギリスのティータイム文化へと発展します。
当時のイギリスは、イギリス国教会の支配下にありました。そのため生粋のカトリック教徒であったキャサリンは、イギリス国内で全く人気がありませんでした。
そして驚くべきことに、チャールズ2世には14人の愛人がいたのです。彼はキャサリンだけでなくそれぞれの愛人に対しても、マメな男性だったことで知られています。それぞれから生まれた子どもたちにも分け隔てなく愛情を注ぎ、結婚するまでおせっかいな父親だったとされています。
なぜチャールズ2世の5ギニー金貨は価値が高いのか?
チャールズ2世の5ギニー金貨の価値が高い理由は、以下の2つです。
- 5ギニー金貨がチャールズ2世から始まった
- 流通用だったため、現在まで状態が良いものは少ない
冒頭の項目でもご紹介した通り、5ギニー金貨はチャールズ2世の代から発行されました。そのためチャールズ2世の5ギニー金貨は「世界初の5ギニー金貨」として特別なのです。
加えて同金貨は流通用に発行されたものです。流通用コインは状態が悪いものが多いため、状態の良いものを保有していると価値が高くなる傾向にあります。
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チャールズ2世と関連が深いアンティークコイン
チャールズ二世と関連があるアンティークコインは、主に以下の2つがあります。
- 1672年 英国 ブリタニア 50ペンス
- 1662年 チャールズ二世 プルーフコイン
それぞれチェックしていきましょう。
1672年 英国 ブリタニア 50ペンス
この銀貨はイギリスの50ペンス硬貨です。描かれているのは、チャールズ二世の愛人の一人であったフランセス・スチュアートです。
フランセスはかなりの美貌だったことで知られています。彼女は10代の頃からチャールズ二世の妹の女官として、フランスの宮廷にいました。
チャールズ二世が即位して3年後にイギリス宮廷に戻ったフランセスは、彼女に執着するチャールズ二世と付かず離れずの関係を続けて、彼をやきもきさせました。
フランセスは現在のイギリスの50ペンス硬貨にも描かれており、多くのコインに登場する人物です。1672年に王政復古を記念して発行された「ブレダ記念メダル」にもフランセスが刻まれています。
1662年 チャールズ二世 プルーフコイン
このコインは流通用ではなくコレクションを目的として、1662年に発行されたものです。コレクションを目的としたプルーフコインはチャールズ二世の時代に初めて登場したものであるため、かなり価値が高いのが特徴。
同コインはイギリスの王立造幣局から発行されたものの、発行枚数は極端に少ないです。存在が認められているものはごくわずかで、そのうちの1枚はニューヨークのメトロポリタン美術館が所蔵しています。
コインコレクターからはかなりの需要があるため、市場では1億円の値がつくとも言われています。
チャールズ二世の5ギニー金貨はどこで売買できる?
ここまでご紹介してきたチャールズ二世の5ギニー金貨は、アンティークコイン専門店などで売買できます。具体的には、ゴールドコインやギャラリア、ユニバーサルコイン、ルナコインなどで購入が可能です。
売却は、銀座コインなどで行えます。
なお、コイン売買は当社でもサポートしています。鑑定を受けたコインのみを販売しているほか、出口戦略までしっかりとサポートしているので、興味のある方は下記の公式LINEを登録して詳しい資料をお受け取りください。
過去の落札実績
チャールズ2世の5ギニー金貨は、2008年10月に行われた銀座コインオークションにて68万円で落札されています。
ただこの情報は10年前以上と少し古いため、現在は値上がりしてもっと高値で売却できる可能性があります。
【まとめ】チャールズ2世の5ギニー金貨には歴史のロマンが詰まっている
今回は、チャールズ2世の5ギニー金貨について詳しく解説しました。
宗教弾圧などの激動の時代を、数々の恋とともに生きたチャールズ2世は、5ギニー金貨の始まりの人物です。人間味のある歴史的背景でロマンを感じられる上に、コインとしての希少価値も高いため、アンティークコイン投資にはピッタリの銘柄であるといえます。
ぜひこの機会に、購入を検討してみてはいかがでしょうか。
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