ヴィクトリア女王のヤングヘッドクラウン銀貨をご存知でしょうか?
アンティークコイン業界ではイギリスのコインはかなり人気度が高く、これからアンティークコイン投資を始める方にもおすすめです。
この記事では、ヴィクトリア女王のヤングヘッドクラウン銀貨について詳しく解説しています。ヤングヘッドの種類やエッジのタイプ、発行枚数に加えて、歴史的背景や関連コインについても網羅しています。そのため本記事を最後までチェックすれば、同コインを深く理解することにつながります。
しっかりと確認して、アンティークコイン投資に活かしてください。
ヴィクトリア ヤングヘッド クラウン銀貨とは?
ヴィクトリアのヤングヘッドクラウン銀貨は、イギリスでヴィクトリア女王の時代に発行されていました。
作者はウィリアム・ウィオンで、「ウナとライオン」などの大人気シリーズを数多く手掛けたほどの人物です。
ヤングヘッドは下記の画像のように、コインの表面には若かりし頃のヴィクトリア女王が刻まれています。
一方でコインの裏面には、イギリスの紋章が主に描かれています。
紋章の位置による意味は、次の通りです。
- 左上と右下:英国王室
- 左下:アイルランド=ハープ
- 右上:スコットランド=獅子
クラウン銀貨には4種類ある
クラウン銀貨とは、1839年から1900年の間にイギリスで発行されていた銀貨のことです。
クラウン銀貨は発行された年代によって、以下の4種類に分類されます。
- ヤングヘッド:1839年・1844年・1845年・1847年・1879年
- ゴシック:1847年・1853年
- ジュビリー:1887年~1892年
- オールドヘッド:1893年~1900年
ヤングヘッドの種類
ここではヤングヘッドの年代ごとの発行枚数と、エッジの種類についてご紹介します。
発行枚数
今回ご紹介するヤングヘッドの年代ごとの発行枚数は下記の通りです。
- 1839年:300枚
- 1844年:94,000枚
- 1845年:159,000枚
- 1847年:141,000枚
- 1879年:3枚
ご覧の通り、1839年と1879年のヤングヘッドは発行枚数が極めて少ないため、希少価値がずば抜けて高いといえます。
エッジのタイプ
ヤングヘッドのエッジには、以下の3種類のパターンがあります。
- Cinquefoil Edge
-
五葉飾りとして、キジムシロという花が刻印されています。
- 8point star edge stops
-
8つの線で花のような模様が刻印されているのが特徴。NCGの鑑定では、こちらのエッジの方がマイナーだという結果が出ているとされています。
- Plain edge
-
エッジが滑らかなタイプ。このエッジは、プルーフのコインのみです。
ヴィクトリア ヤングヘッド クラウン銀貨の歴史的背景
ヴィクトリア女王は1819年生まれであり、ヤングヘッドにデザインされている女王は20歳頃であるとされています。
彼女は1837年に女王に即位したため、わずか18歳という若さで女王が誕生したことになります。その後63年間活動し続け、歴代の王の中でも2番目に長い在位期間となりました。
ヴィクトリア女王の時代は産業革命の波に乗り、大英帝国が最も繫栄した時代です。加えてヴィクトリア女王の時代に築かれた文化や習慣も数多く、歴代の王の中でも特別な存在感を放っているのが特徴です。
産業が大きく発展した時代であるため、中流〜上流階級の国民に膨大な富と権力がもたらされました。工場主や地主などの権力者たちは邸宅を豪華なインテリアで飾り、多くの使用人を抱えることが1つのステータスでした。
執事やメイドがプロフェッショナルな職業として確立したのも、このヴィクトリア朝です。エレガントな家具やファッション、クラシカルなイメージは、ヴィクトリア女王のライフスタイルをモデルに流行しました。
このように、ヴィクトリア女王の時代は歴史的にもロマンを感じられる時代背景であるため、コレクターからは人気の高いシリーズといえるでしょう。
ヴィクトリア ヤングヘッド クラウン銀貨はなぜ価値が高いのか?
「ヴィクトリア女王の時代のコイン」というだけでまず需要があるため、価値は高いです。アンティークコイン業界でも、イギリスのヴィクトリア女王の時代のコインは極めて人気です。
それに加えて、ヤングヘッドのコインには以下の特徴があります。
- 発行枚数も限られている
- 状態の良いものはさらに少ない
- 人気作家のウィリアム・ウィオンが手掛けた
そのため、ある程度状態が良く、鑑定付きのヤングヘッドは価値が高いのです。
ウィリアム・ウィオンは、「ウナとライオン」などのイギリスの人気のコインを多数手がけた彫刻家です。彼の作品は繊細かつエレガントで、投資に関わらずそのデザイン性に惹かれる方は多いことでしょう。
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ヴィクトリア ヤングヘッド クラウン銀貨の関連コイン
ヴィクトリア女王のクラウン銀貨には、いくつも関連コインがあります。ここでは、その中から特に希少性の高いコインを2つ紹介します。
ご紹介するコインは下記の2種類です。
- マン島 ヴィクトリア ヤングヘッドプルーフペニー銅貨
- プレーンエッジ ハーフクラウン銀貨
それぞれチェックしていきましょう。
マン島 ヴィクトリア ヤングヘッドプルーフペニー銅貨
こちらの銅貨は1859年にウィリアム・ウィオンによって鋳造されました。
マン島とは、グレートブリテン島とアイルランド島に囲まれたアイリッシュ海の中央に位置する島のことです。
マン島という名前は、ケルト神話の海神「マナナーン・マクリール」から取られたとアイルランドの古書「コルマクの語彙集」に書かれています。
銅貨の表面には、下記のようにヴィクトリア女王が描かれているのが分かります。
銅貨の裏面のデザインは、マン島伝承のTriskelion(トリスケリオン)です。
トリスケリオンはマン島の最初の人類で、三本足が特徴です。言い伝えによると、三本足で車輪のように回転しながら濃霧の中を移動していたとされています。
この銅貨は1ペニーと1/2ペニー、1/4ペニーの3種類があります。それぞれミントステイトとプルーフが発行されています。
上記の三本足のコインはヴィクトリア時代だけの独特のデザインで、かなり希少性が高いです。
プレーンエッジ ハーフクラウン銀貨
こちらはエッジがプレーンタイプの、ハーフクラウン銀貨です。1859年にロンドンの造幣局で鋳造されました。
発行枚数は300枚と、かなり価値が高いことが分かります。
ウナとライオンシリーズを手掛けたウィリアム・ウィオン作で、エレガントなデザインが印象的です。
【まとめ】ヴィクトリア ヤングヘッド クラウン銀貨はおすすめのコイン
今回は、ヴィクトリア女王のヤングヘッドクラウン銀貨についてご紹介しました。
同コインはクラウン銀貨の中でも、最も古いヤングヘッドという種類の銀貨です。ヤングヘッドは発行された年代やエッジのタイプによって希少価値が上下します。
希少価値の高いヤングヘッドはかなりの高値で売却できる可能性も秘めているので、詳しく調べてみてはいかがでしょうか。
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