ダイヤモンド投資に興味がある方のなかには、デビアス社について耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか?
デビアス社はかつて世界のダイヤモンドの生産量を調整したことや、ダイヤモンドの価値を築き上げた企業として知られています。
この記事では、そのデビアス社の歴史やダイヤモンドの価値、ダイヤモンド投資について詳しく解説しています。ダイヤモンドの歴史を学ぶことは根本からの理解につながります。ぜひ本記事を読んでダイヤモンドについて深く学びましょう。
デビアス社とは?
ダイヤモンドの歴史を語る上では欠かせない存在の「デビアス社」。デビアス社がダイヤモンドの価値を不変のものに作り上げたと言われることも多いですが、実際のところはどうなのでしょうか。
ここでは、以下のポイントに絞ってデビアス社の歴史を紹介しています。
- セシル・ローズがデビアス社を設立
- オッペンハイマーの登場
- 独占禁止法に違反
- 日本からは撤退
では早速見ていきましょう。
セシル・ローズがデビアス社を設立
かつてダイヤモンドは、インドやブラジルで豊富に発掘されていました。しかし1860年代に入ってからはすっかり枯渇。その後1866年に南アフリカ大陸でダイヤモンドの大鉱脈が発見され、ダイヤ産業にとって希望の光となりました。
しかし大鉱脈から発掘されるダイヤモンドの量はかなり多く、ダイヤモンドの価値が低くなる恐れが出てきました。そこで登場したのが、「セシル・ローズ」という人物です。
彼は後に「アフリカのナポレオン」と呼ばれており、教科書に掲載されているアフリカ大陸を跨ぐ風刺画が有名です。
そしてセシル・ローズは1881年にロスチャイルド家から出資を受け、デビアス社を設立。多額の資金を持った彼は、多くのダイヤ鉱山を買収しました。ダイヤモンド生産地の9割以上を独占したと言われているほどです。
オッペンハイマーの登場
セシル・ローズの方針で進めていたものの、状況は次第に悪化していきます。そのうちダイヤモンド大鉱脈が次々と発見され、9割あったシェアが4割にまで低下してしまう事態に陥ったのです。
そしてデビアス社が苦戦していた1917年、別の場所で金生産を行うアングロアメリカン社が設立されます。この大企業を創業したのは、ドイツ系ユダヤ人の「アーネスト・オッペンハイマー」という人物です。
アングロアメリカン社は東西アフリカの鉱山を入手して、弱体化していたデビアス社の筆頭株主となり、オッペンハイマーはデビアス社の会長に就任します。
独占禁止法に違反
第二次世界大戦後、ユダヤ人は自分たちの国である「イスラエル国家」を建設します。国の中心収益は、もちろんダイヤモンド。イスラエルは、やがて「第二のデビアス」とまで呼ばれるようになります。
しかしこの勢いを食い止めようと動き出したのが、デビアス社です。自社よりも大きな勢力になることを恐れたデビアス社は、イスラエル国家への「原石割当量20%の削減」を命じました。しかしイスラエル国家はこれに反発し、デビアス社とイスラエルは対立することに。
対立した際にイスラエルはダイヤモンドを過剰に生産したため、ダイヤモンドの大暴落が起きました。この大暴落はデビアス社によってコントロールされましたが、アメリカがデビアス社のやり方を激しく批判。独占禁止法に触れているとして、アメリカデビアス社に対して国内でのダイヤモンドの販売を禁じました。
日本からは撤退
デビアス社は2017年6月に、「日本における店舗戦略の見直し」として日本から撤退しています。国内では唯一銀座に店舗を構えていましたが、賃貸契約が終了するタイミングで閉店しました。
「デビアス社は闇が深い」と言われる所以
デビアス社について調べてみると、「闇が深い」と聞くことも多いのではないでしょうか?ここでは、その理由を紹介していきます。
デビアス社の闇が深いとされる理由は、下記の2つです。
- 価格維持のためにダイヤモンドの生産量・流通量を調整
- 「ダイヤモンドは高価」というイメージを浸透させた
それぞれ解説していきます。
価格維持のためにダイヤモンドの生産量・流通量を調整
デビアス社はダイヤモンドの価値を維持するために、世界中のダイヤモンドを管理するシステムを作りました。ダイヤモンドの管理システムは、大まかに下記の通りです。
- 生産量の調整=DPA(Diamond Products Association)と呼ばれる生産者連合を作った
- 分類作業を管理=DTC(Diamond Trading Company)と呼ばれる貿易会社を設立
- 価格・価値の管理=CSO(Central Selling Organization)と呼ばれる中央販売機構を作った
これらのシステムは、総称して「サイト」と呼ばれます。
「ダイヤモンドは高価」というイメージを浸透させた
デビアス社の力は日本にも及んでおり、ダイヤモンドが浸透していない日本に「ダイヤモンドは永遠の耀き」というスローガンを持ち込みました。
さらに「婚約指輪は給料の3ヶ月分」という相場も、デビアス社が作ったもの。ダイヤモンドを結婚と結びつけることで、ダイヤモンドの価値を永遠のものにしたのです。
このようなデビアス社のマーケティング戦略は世界中から一目置かれています。
ダイヤモンドの価値
では次に、基本情報としてダイヤモンドの価値について学びましょう。
ダイヤモンドの価値は主に、「4C」で決まります。
【4Cとは】
- カラット…重さ
-
1カラットあたりの重さは0.2g。重いほど価値が上がる。
- カット…加工技術
-
どのような角度でカットしているかによって輝きが変化する。5段階で評価されており、最も低品質なものは「Poor」、高品質なものが「Excellent」。
- カラー…色
-
全23段階に分類されており、無色透明なほど価値が高い。
- クラリティ…透明度
-
傷などがないダイヤモンドほど、価値が高い。
4Cの他にも、希少性や美しさ、ブランド品の有無によっても価値は変化します。
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ダイヤモンドの可能性
ここまでのことを踏まえると、ダイヤモンドはデビアス社と根深い関係にあるため「闇が深い」と思われがちです。しかし実は、ダイヤモンドは可能性に溢れた宝石だとして現在注目を集めています。
最近では科学技術の進歩によって、合成ダイヤモンドも増えてきました。合成できるということは、使用用途の選択肢が増えるということを意味します。
ダイヤモンドの原子は炭素であるため、化学式で表すと「C」となります。たとえば配偶者や家族が亡くなった時、火葬して集めた二酸化炭素をダイヤモンドに変えて「唯一無二のダイヤモンドを作る」というアイデアも考えられています。
ダイヤモンドのイメージや存在感が、今後変化していくことは十分にあり得ます。ダイヤモンドの進歩に注目してみるのも興味深いのではないでしょうか。
ダイヤモンド投資のすすめ
実はダイヤモンドは投資の対象としてもおすすめです。ここではダイヤモンド投資の魅力や購入方法について簡単に紹介しています。
ダイヤモンド投資のメリット
ダイヤモンドの価値は基本的に下がりにくいため、投資には向いているとされています。ダイヤモンドは毎年20トン近く採掘されていますが、決して無限に採れるわけではありません。そのため希少価値が変動しにくいのです。
またダイヤモンドは株やFXなどとは異なり、政治変動や社会不安のリスクに強いというメリットもあります。その分価値の上昇も緩やかですが、損をするリスクも低いので、資産防衛としては優れているといえるでしょう。
ダイヤモンドはどこで購入すればいい?
ダイヤモンドは高価な買い物になるため、信頼できる実店舗で購入するのがおすすめです。
特に投資目的で購入する場合は、鑑定書付きのダイヤモンドを購入しましょう。鑑定書は、GIA(米国宝石学会)が発行したものだとベストです。GIAは4Cを制定したことでも知られている、世界的な宝石学の研究機関です。
なお、当社でも投資用のダイヤモンドをお取り扱いしております。資産価値の高い「ピンクダイヤモンド」をはじめとする様々なダイヤモンドをご紹介しています。無料でお配りしている資料にて詳しくご紹介しているので、興味のある方はぜひ公式LINEからお問い合わせください。
ダイヤモンド投資のメリットやデメリットについては、下記の記事でも詳しく解説しています。ぜひ合わせてチェックしてみてください。
【まとめ】ダイヤモンド投資を始めてみよう
今回は、ダイヤモンドの歴史に深く関わるデビアス社や、ダイヤモンドの価値、ダイヤモンド投資についてご紹介しました。
ダイヤモンドの価値は不変のもの。ダイヤモンドの歴史を学んだら、次はダイヤモンド投資について検討してみてはいかがでしょうか。当社ではダイヤモンド投資の注意点や現金化の方法などについて、資料で詳しくご案内しております。資料は公式LINE登録者に無料でお配りしているので、ぜひお受け取りください。