腕時計は比較的リスクが低いとされている投資分野ですが、株式などの金融資産と同様、相場を適切に読む力が重要になってきます。
投資で成功を納めるためにも市場の動向を表すチャートや世界情勢についてのニュースをチェックし、相場観を養いましょう。
この記事では腕時計投資をする際にチェックするべきチャートの種類の一部、今後の見通し、世界情勢との関連性などを解説します。
腕時計投資での相場を把握する場合まずは以下の情報をチェックしよう
株式や外貨など一般的にイメージされる投資と同様、腕時計投資でも投資をする上で参考になる指標がいくつか存在します。
腕時計投資で成功するために、日頃からそうした指標のこれまでの推移や変動幅等をチェックするようにしましょう。
以下では腕時計投資におけるチェックすべき情報として代表的なものを紹介します。
中古腕時計市場に関するチャート
中古腕時計全般を対象としたチャートは、腕時計投資をする際には必ずチェックすべきデータです。
現段階での中古腕時計市場の盛り上がりを把握するだけでも利益が大きく変わることは珍しくありません。
これまでのデータから今後の買取価格等を予想することで、最適なタイミングで売却し、高い売却益を得ることができます。
ブランドごとの中古価格に関するチャート
ブランドによって価格の変動が大きく変わることもあるため、ブランドごとの中古価格に関するデータもチェックするようにしましょう。
例えばロレックスとウブロではこれまでの中古価格が変動の仕方が全く異なります。
すでに所有しているブランドの価格の変動をチェックする場合だけでなく、これから投資する腕時計を選ぶ場合にもブランドごとのデータは投資を成功させる上では重要です。
ブランドごとにチャートをチェックすることで、より精度の高い投資先選びが可能となります。
為替レート
腕時計投資において実は大きな影響を与えているのが為替レートです。世界的に見ると目立った価値の変動はないものの、為替レートによって売却益が大きく変わることは頻繁にあります。
高級腕時計の世界的価値はドル建てで考えられることも多いです。従って高級腕時計を所有することは相応のドルを所有するのと似ているとも考えることもできます。
世界的な注目度の変化はなくとも、購入時よりも円安になったタイミングで売却することで大きな売却益が得られることも珍しくありません。逆に何かのきっかけで世界的な注目度を急上昇させ、腕時計としての価値を上昇させたものの円高になった場合はあまり売却益が期待できないこともあります。
日本国内の店舗で腕時計を売買することが多いからこそ、為替レートは必ずチェックしましょう。
中古市場全体に関するチャート
腕時計の買取価格は中古市場全体の市場の状況を受けて変わることもあります。
あらゆるものの中古市場全体が活性化しているタイミングと、そうでない場合では腕時計の買取価格も大きく変わる可能性があるため、中古市場全体のデータについてもチェックするようにしましょう。
腕時計投資における相場は世界情勢の影響を受けて変動する
株式や外貨などと同様、腕時計の相場も世界情勢からの影響を大きく受けながら変動します。
腕時計投資をする場合は世界情勢の変化にも注目するようにしましょう。
コロナ禍やウクライナ情勢による影響
コロナ禍では世界的に経済が落ち込む中、中古腕時計は需要を高め市場全体が活性化しました。多くの人がステイホームを余儀なくされたため、外食やレジャーを楽しむ機会が減った分家の中で楽しめるものを買おうという意識が高まったことが原因として考えられます。
そのためこの時期には腕時計をはじめとする宝飾品は全体的に価格をあげました。
一方で工場や店舗運営がストップしたことによって市場での供給量が減ったことも価格を上昇させた一因とされています。
さらに昨今のウクライナ情勢を受け、多くの産業同様、腕時計市場でも原材料費や金属などの資源価格の価格の高騰分を販売価格に転嫁する動きも加速していることも価格上昇の原因の一つとしてあげられます。
為替レートによっては大幅な値動きをすることも
腕時計の価値はドル建てで考えられることが多いため、売却益が為替レートによって大きく変わることも珍しくありません。
例えば世界的には価値が2倍になっていたとしても、購入時よりも円高になっていた場合は売却益が期待できない恐れがあります。
最近は日銀の動きや日経平均株価の影響を受け、為替レートが大きく変動しやすい時期でもあるため、少しでも高い売却益を狙うのであれば為替レートは必ずチェックしましょう。
社会情勢から影響を受けつつも腕時計は比較的手堅く資産形成ができる
社会情勢からの影響を受けて価格が変わるという点においては腕時計も株式などその他の一般的な投資と同じです。
しかし現物資産である腕時計は株式などの金融資産と比較すると影響を受けにくい傾向があります。金融資産の値動きほどには価格が大幅に変動することはないため、手堅く資産形成をしたい人にはおすすめです。
また、購入時よりも価格を大幅に下げるということも滅多にありません。発売時からの時間の経過と共に希少度が上がるにつれてじわじわと価格を上昇させるものであることから、リスクを回避しながら投資をしたい人に向いていると言えます。
ただし、リスクが全くないわけではないため、適切な知識を身につけ、常に情報をチェックする必要があります。また、価格が上昇するのを待たなければならない分、長期的な視点に立てるかどうかが鍵となります。
腕時計市場における今後の見通し
大幅な値崩れを起こすリスクが低く、手堅く資産形成ができるとされる腕時計投資ですが、今後も少しずつ市場全体で価格が上昇していくことが予想されます。
その理由としてはコロナ禍で高まった需要が当面の間は維持されるのではないかと考えられることと、世界的な原材料費・人件費の高まりを受け製造本数が抑えられる可能性があることが考えられます。
今後もしばらくは腕時計業界では需要に対して供給量が追いつかない状態が続く可能性があることから、今後も市場全体で価格が上昇するでしょう。
「今この時が一番安く購入できるタイミング」
といった腕時計も少なくないため、腕時計投資では素早い決断が求められます。
腕時計投資を成功させるポイントについてはこちらもチェック
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腕時計投資で圧倒的人気を誇るロレックス
世界的な腕時計ブランドとして有名なロレックスは、腕時計投資においても圧倒的な人気を誇るブランドです。近年ブランド全体で価格を高騰させるなど、注目度も非常に高く、価格の変動は今後も目が離せません。
以下ではなぜロレックスが近年価格を上昇させているのかや、ロレックスの人気の秘密を解説します。
ロレックスが近年価格をあげている理由
中古腕時計の価格はブランドやモデルの人気度や希少度などで決まります。製造本数が少ないにもかかわらず高い人気を誇るものであればあるほど高額で取引されるのです。
近年ロレックスの価格が高騰していることが度々話題になっていますが、その原因は世界的な品薄状態と相次ぐ既存モデルの廃盤があげられます。
ロレックスもコロナ禍など世界情勢の影響を受け、各地の工場で操業が困難に陥るなどの状況に追い込まれました。さらに輸入規制や流通への影響から販売店でも人気モデルの取扱が難しくなる事態も世界各国で見られた現象です。
しかしこれらの影響はロレックス以外のブランドでも見られるものでした。
ロレックス固有の価格が高騰した原因としては現在ロレックスでは相次いで既存モデルが廃盤となっていることがあげられます。
数ある腕時計ブランドの中でもロレックスは耐久性が特に優れているという特徴があります。こうした特徴からロレックスの場合廃盤になった後に価値を急上昇させるケースも珍しくありません。
廃盤になったとしても長く使えるロレックスだからこその現象と言えます。
また、「廃盤になる」といったニュースが流れることによってモデルへの注目度が急激に上昇することも価格を急上昇させる原因の一つです。
新型のムーブメントをはじめとする技術開発が進められる一方で、既存モデルが次々に廃盤となっていることから、現在ロレックスは廃盤となったモデルが注目度を上げると同時にブランド全体の価格を高騰させています。
非常に優れた耐久性
ロレックスは腕時計ブランドの中でも特に実用性を重視しているブランドです。
正確に時間を刻めるかどうかは腕時計の価値を決める最大の要素ですが、ロレックスは誤差が常に±2秒以内であることを保証しています。こうした精度の高さに対する自信がブランドとしての価値を高めているのです。
また、高い耐久性を誇る素材を使用し、世界最高峰の技術を持つ職人が製造にあたることから腕時計の品質も非常に高く、機械としての寿命も非常に長いという特徴もあります。
その耐久性は定期的に適切なメンテナンスさえ行えば50年以上使えると言われるほどです。
経年劣化しにくいということは機械としての価値が落ちにくいということであるため、投資先としても重要になってきます。
流通量が少なく希少性が高い
全てのモデルに対し厳格な基準が設けられていることから、ロレックスの腕時計は一本製造するだけでも非常に多くの時間と手間を要します。
そのためどうしても生産量が少なくなってしまうため、どのモデルも希少度が高くなり、中古市場でも価格が高騰しやすくなります。
さらにロレックスは長い歴史を持つ腕時計ブランドであり、腕時計に詳しくない一般の人や子供などに、
「高級腕時計といえばロレックス」
と言われることもあるほど、腕時計業界において絶大な影響力を誇るブランドです。
希少度が高くならざるをえない製造工程に加え、こうしたブランド力がロレックスの価格を上昇させています。
2024年3月時点でのロレックスの相場情報
以下ではロレックスの中でも特に高い人気を誇るモデルの、2024年3月時点での相場情報を紹介します。
デイトナ
「ロレックスと言えばデイトナ」
と言われるほどロレックスの王道モデルであるデイトナは、王道だからこそ歴代のほとんどのモデルが価格を上昇させているモデルです。
リファレンスナンバー | 買取価格例 |
---|---|
126500LN(ホワイト) | 約490万円 |
126500LN(ブラック) | 約420万円 |
116520(ホワイト) | 約300万円 |
116520(ブラック) | 約300万円 |
サブマリーナ
ロレックスの中でもトップクラスの人気を誇るサブマリーナは、ダイバーズウォッチとして高い耐久性と性能を誇るモデルです。
発売直後から品薄状態に陥るものも少なくありません。
リファレンスナンバー | 買取価格例 |
---|---|
126610LN | 約190万円 |
116610LN | 約170万円 |
資産価値の高い腕時計ランキングトップ5
以下では現在腕時計投資市場で注目されている、特に資産の高い腕時計を5つ紹介します。
1位 ロレックス
高い耐久性や実用性だけでなく圧倒的なブランド力を誇るロレックスは、腕時計投資先としてもおすすめのブランドです。
すでに多くの人が投資先として選んでいるだけでなく、話題となることも多いブランドであるため狙いが定めやすいという特徴もあります。
これから腕時計投資を始めたいという人にも向いているブランドと言えます。
2位 パテック フィリップ
世界三大時計の一つとして数えられるパテックフィリップは、機械としての性能だけでなく芸術的外観を誇る腕時計です。
長い歴史の中で人気を衰えさせることなく、経営を維持してきたブランドであるため、今後も堅調に価格を上げ続けるのではないかと予想されます。
3位 オーデマ ピゲ
世界で初めて高級スポーツウォッチという分野を開拓したブランドとしてしられるオーデマピゲは、誕生以来高い人気を維持してきたブランドです。
技術力も高く、どのモデルもその時代の革新的な技術が施されたものであるため、新作だけでなく中古市場においても高い需要を誇っています。
4位 オメガ
特定の年齢層や特定の地域でのみ人気を集める腕時計は、高い精度を持つものであっても中古市場では需要が低くなる傾向があり、売却益が狙いにくくなる恐れがあります。
世界各国でトップ3にランクインするほどの人気を誇り、若者から年配の人まで幅広い年齢層から愛されるデザインを持つオメガは、中古市場においても高い人気を集めるブランドであることから、投資先としてもおすすめのブランドです。
5位 ウブロ
全てのモデルで革新的な素材を使用し、独創的なデザインを持つことで知られるウブロも腕時計投資市場において高い人気を誇っています。
さらにウブロは特にスポーツ選手を中心にアンバサダー契約を交わしたり、コラボモデルを展開するなどのマーケティングを行っていることでも有名です。こうしたマーケティングの結果、これまで高級腕時計にあまり関心がなかった若年層も顧客に取り込むことに成功しました。
高いデザイン性だけでなく、ブランドそのものが今後も成長することが期待されているため、ウブロの腕時計は将来価値を上昇させる可能性があると考えられます。
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まとめ:腕時計投資をする場合は相場を必ずチェックしよう
株式などの金融資産とは異なり、大幅に値崩れするリスクが比較的低いとされる腕時計投資ですが、投資を成功させるために相場観を養うことは非常に重要です。
各種チャートなどを参考に価格の変動をチェックし、ブランドに関する知識を身につけることで成功率をあげることができます。
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