イタリア発の腕時計、パネライ。
かつて「デカ厚時計」ブームの火付け役となり、現在でも重厚なデザインから多くの人の支持を集める高級ウォッチとして人気のブランドです。
多くの限定モデルがあり価格も上がっていることから投資家からも最近は注目されるようになりました。そんなパネライの腕時計投資から見た魅力とおすすめのモデルをご紹介します!
パネライとは:イタリア海軍発症の名門腕時計メーカー
パネライは1860年にイタリア・フィレンチェにて設立された精密機械メーカーです。
温度計、気圧計、クロノメーターなどを生産していますが、有名なのが潜水用装備品のメーカーでイタリア海軍との関係の深さで知られています。
同社の腕時計も元々はイタリア海軍の潜水部隊用時計として開発されたものでした。
その後パネライの腕時計は長らく軍用品として展開されましたが、東西冷戦の集結により業績不振に。
1993年より民生品としての時計を販売開始し、90年代後半より後述の「デカ厚時計ブーム」の影響もあり人気が急騰。
現在ではイタリアを代表する高級時計として世界中に知れ渡るようになっています。
パネライの代表的モデル3選
パネライには大きく分けて、ルミノール、ラジオミール、サブマーシブルの3つのモデルが存在します。
デザインは大型で厚みがあるケースなど共通点も多いですが、異なる仕様も多いため、好みや投資価値などに合わせて検討する必要があります。
以下に詳細を説明いたします。
ルミノール
3つのモデルの中で最もポピュラーなのがルミノールです。
リューズ(機械式時計の時刻を調節する部分)にプロテクタがあり、塗料にトリチウムを用いた特徴的なデザインで、時計に興味ある人であればすぐにパネライと気づくといえるでしょう。
軍用時計だったころからのモデルであり、第二次対戦中の開発時点で200m防水を達成するなど開発当初から性能も高いものでした。
その後民生用として販売開始してからも多くのモデルが登場していることから、現在でも人気の中心にあると言えるモデルです。
ラジオミール
ルミノールよりもさらに歴史あるモデルがラジオミールです。
軍用時計としての製品化は1938年までさかのぼり、原料にラジウムを含む自社開発した夜光塗料を使用しているのが特徴です。
パネライの独特な仕様を盛り込んでいますが、よりクラシカルで歴史を感じるデザインであることがほかモデルとの大きな違いと言っていいでしょう。
ただしベルトが革のみであるなど、モデルやオプションに制限が多いため、多様なデザインを好む方は注意して購入するようにしましょう。
サブマーシブル
パネライの中でも元々イタリア海軍の潜水部隊用時計をルーツにもつだけに、防水機能にも定評があります。
そんな同社が手がけるダイバーズウォッチのシリーズがサブマーシブル。
元々はルミノールの一つでしたが、2019年に独立したコレクションとなりました。
回転ベゼルや潜水時でも確実な時間計測ができるインデックスなど、潜水時に必要な機能を一通り備えており、パネライならではの独特のデザインも相まって一躍人気のコレクションとなっています。
最新のものには2500mまで達する防水機能やBMG-TECH(バルク金属ガラス:侵食や衝撃、磁気に強い特性を持つガラスに金属を組み込んだ合金)など先端技術が惜しみなく使われ、革新的と言ってもいいモデルになっていると言えるでしょう。
ただ後述するように限定品が多く、在庫はごくわずか。
貴重なモデルが多いため、興味ある方は状況を確認しておくことをおすすめします。
腕時計投資商材としてのパネライの魅力5選
パネライは腕時計としては後発であるものの、すでにロレックスやタグホイヤーのように希少なものは価格が高騰しており、投資商品としての人気も近年では高まっています。わずかな年月で高級ブランドとしての地位を獲得できた背景には、パネライ事態にデザインやマーケティングなどにおいて強い独自性があるためです。そんなパネライの魅力について5つの点にまとめましたので、簡単にご紹介します。
独特のサンドイッチ文字盤が人気
パネライのデザインで最も著名なのが、夜光塗料を塗りつけた下板に、上版にアラビア数字と棒形のインデックスを型抜きした黒字の上板を載せるという二重構造(サンドイッチ文字盤)です。
この独特の文字盤は軍用製品としての名残によるもの。
潜水用として開発された当時、暗い深海での視認性を考慮し夜光塗料の発光を生かすために生まれました。
この構造を持った時計がイタリア海軍の作戦で用いられ高い効果を発揮したことから、他国の軍隊でも用いられ、パネライのなを高めるのに貢献しました。
同社の時計が民生品中心となった現在でも、ブランドの象徴として多くのモデルに採用される構造になっています。
1990年代後半から2000年代の「デカ厚時計」ブームを牽引
上記のサンドイッチ文字盤と並び有名なのが、大きくて厚いケースやリューズガードです。
特に大きさについては時計盤面の直径が40mm以上のものが多く、厚みもあるという印象のあるモデルが多数を占めます。
また時計針を調整するリューズも大きく作られており、堅牢なデザインのガードに覆われているのもファンからの人気をよぶ一因。
余裕のある作りになっているためにデザインだけでなく、手袋をはめたまま操作できるなど実用性も高いのも魅力です。
このような特徴を持つパネライは、世界的に発売された1998年当初から大ヒット。
それまで小型で薄いモデルが多かった腕時計市場で大きな注目を集め、90年代から2000年代にかけて「デカ厚時計」ブームと呼ばれる流行を作り出すきっかけとなりました。
このブームの影響で、現在でも腕時計のモデルの中にはある程度大型のものが増えています。
40代以上への人気が高い
パネライは、上記の「デカ厚時計」ブームをきっかけに知名度を高めたモデルです。
そのために青年時代、「Begin」などの雑誌を購読していた40代以降の男性が憧れを持つことが多い時計となっています。
40大異常となるとはちょうど出世や独立などにより経済的に豊かになった人も出てくる年齢。
ゆえに若い頃に憧れた腕時計を買ってみる人が出てくる可能性があり、再び人気を集め価格が高騰する可能性もあるかもしれません。
ハリウッド映画との関係が深い
民生品としての展開が1990年代以降という後発ブランドであるパネライは、ブランド力を高めるため映像作品での宣伝を積極的に実施。
結果ハリウッドスターとの関係が強い腕時計の一つになっています。
特に「ロッキー」シリーズで知られるシルヴェスター・スタローンはパネライが民間市場に参入した当初の、特注品を発注するほどの愛好家。
スタローン自身の出演映画「デイライト」で使用し、その名を冠したパネライのモデルが存在するほどで、現在はファンの領域を超えビジネスパートナーとしての関係も強くなっています。
また人気カーアクション映画・「トランスポーター」シリーズでは主人公のフランク・マーティンが愛用するモデルという設定がされており、この映画がきっかけでパネライを知った人も多いかもしれません。
このような特徴からセレブに愛用される高級腕時計という印象も強く、愛好家や投資家からの注目を受けやすいブランドの一つとして知られるようになっています。
希少モデルが多数
パネライは元々軍用品として使われていたために特注品も多く、民間参入後も各国軍モデルをベースにしたさまざまな限定モデルが発売されています。
これらの製品は高い防水性能や左利き専用など腕時計としての実用性能も高く、ファンに好まれる逸品揃い。
中古であっても非常に高い価格で取引されています。
また、年間生産量自体が限定されているため、レギュラーとして扱われているモデルであっても入手困難度は高め。
価格は非常に高騰しやすいです。
そのため、パネライは値上がりを期待して投資目的で購入するにも向いているモデルと言えるでしょう。
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腕時計投資家に人気の高いパネライ・おすすめモデル6選
パネライは世界的に展開してからはまだ30年に満たないものの、生産数自体が少なく限定モデルも多いため、種類は非常に多様です。
その中でもファンや投資家からの注目を集める人気モデルを6つご紹介します。
いずれもロレックスなど他の有名ブランドに負けない機能やデザインを持つ、高級時計として認められる逸品揃いです。
ルミノール マリーナ PAM01312
最初にご紹介するのは「ルミノール マリーナ」シリーズの「PAM01312」。
時計専門店でも注目を集め、メディアのランキングでも上位にくることが多い人気モデルとして知られています。
ダイビング専用ではないものの、視認性の高いブルーのスモールセコンド、300mもの防水機能を持つことでも知られるなど潜水部隊の時計メーカーとして名を馳せたパネライならでは。
ただし在庫は少なく、専門店でも2~3個しかないと言うこともしばしばあります。
価格も100万円以上することはありますが、希少な分値上がり期待も十分といえ、愛好家だけでなく投資家にもおすすめの腕時計と言えるでしょう。
ルミノール パワーリザーブ PAM00090
続いてご紹介するのはルミノールの中でもフラグシップモデルとして知られる「ルミノール パワーリザーブ PAM0090」です。
名前の通り文字盤にゼンマイの残量が表示されるのが特徴で、その実用性の高さで2001年から2017年まで販売され続けていました。
現在でも中古市場で人気を集めています。
シンプルで力強い形状やパネライならではのリュウズプロテクターなどデザインも魅力の一つです。
現在でも中古市場で人気を集めており、50万円近くすることも珍しくありません。
状態を確認すれば、投資対象としても注目の逸品です。
ラジオミール トレ・ジョルニ Ref.PAM01350
続いてご紹介するのはパネライ最古のシリーズである「ラジオミール」の「トレ・ジョルニ Ref.PAM01350」。
シリーズの歴史は長いものの、モデル自体の発売は2023年と比較的新しい機種です。
特徴は使い込んだ風合いが再現された文字盤やベゼルのデザイン。
新しい機種ながらレトロさを感じるこの腕時計は、イタリアの老舗絵企業の長い歴史を感じられる逸品といえるでしょう。
独特のデザインもあり今後需要が急拡大する可能性もあり、値動きに注目です。
サブマーシブル PAM00683
続いて紹介するのがサブマーシブルコレクションのPAM02683。
300mの防水性や耐傷性・耐久性に優れたブラックセラミックのベゼルを備え、ダイバーウォッチとして十分な性能を持つ腕時計です。
ルミノール同様のリュウズプロテクターも備えており、一眼でパネライとわかる見た目になっているためブランドにこだわりがある方にもおすすめと言えるでしょう。
サブマーシブルは2019年に独立したまだ新しいシリーズですが、希少性は高くすでに店頭価格が100万円以上するモデルも珍しくありません。
ダイビング用のモデルは以前の記事で紹介したロレックスの「サブマリーナ」シリーズのように入手困難なものが多く価格は高騰しやすいといえます。
今後の値上がり期待もありうるため、是非ともチェックしてみてください。
ルミノール1950 PAM000127
2002年に1950本限定で発売された、「127番」と称されるルミノールの限定モデル。
第二次大戦中の軍用タイプの二重文字盤を採用し、ケース径も47mmと最大という仕様をもっています。
パネライの中で最も貴重な腕時計で、ネット検索をかけてもほとんど販売価格が出てこない希少品です。
もはや出てくるかどうかも不明なほどですが、所有していればマニアからの注目は極めて高い品ものと言えるでしょう。
ルミノール レフトハンドPAM00026
2008年に1000本限定で販売された、左利き(レフトハンド)専用のモデル。
一般的に腕時計は右利きの人向けに作られるため、左利きの人にはデザインが大きく異なる専用モデルが存在します。
ルミノールにもそのようなシリーズが存在し、右側にリューズカバーがあるため利き腕が左の人が腕につけても邪魔にならないのが特徴です。
華美な装飾を省いてはいるものの、重厚感のあるデザインはパネライならではといえるでしょう。
パネライに限らず左利き専用モデルは希少性が高いものが多く、通常のモデルよりも数十万円高いということも珍しくありません。
実際このモデルは傷が多少ある状態でも60万円以上することがあります。
一定層に実用性は高く価値の高いものであるため、投資用のブランドとしても効果の高いものと言えるでしょう。
まとめ:腕時計投資では新参のパネライだが今後の値上がり期待は十分
パネライは高級腕時計としては新参のモデルではあるものの、大きく厚みのある独特のデザインや限定モデルの多さなど、他のブランド同様の人気を誇るまでになっています。
投資商材として人気を集める要素も多く、今後は値上がりの期待もできるでしょう。
気になる方は是非とも専用サイトなどで動きをチェックしてみてください。
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