雲上時計とは?5つの雲上時計ブランドについて

雲上時計とは?

近年スマホなどが普及したことにより、腕時計をつける機会が少しずつ減ってきているのではないでしょうか。この背景として、スマホでも時間を見ることができるという理由から、腕時計をつける必要が無くなっているということがあげられます。そんな中、高い資産価値を保ち続けているのが「雲上時計ブランド」と呼ばれるブランドの高級腕時計です。

ここでは「雲上時計とは何か」や「雲上時計ブランド」などについて解説するので、ぜひ参考にしてください。

目次

雲上時計とは

「雲上時計」とは、その名の通り、雲の上と言われるほど価格が高い高級腕時計のことです。この雲上時計を取り扱っているブランドは、「雲上時計ブランド」と呼ばれ、ロレックスなどの数ある高級腕時計ブランドの頂点に位置します。他の高級腕時計よりも精度・資産価値が共に高く、希少なものが取り扱われているのが特徴です。欲しいからと言ってすぐに手に入るものではなく、市場に出回っていないということもあり、雲の上のような存在「雲上時計」と呼ばれています。

世界三大時計

雲上時計ブランドの内、上位3つのブランドを総称したものが「世界三大時計」です。世界三大時計は「パテック・フィリップ」「オーデマ・ピゲ」「ヴァシュロン・コンスタンタン」からなり、それぞれが100年以上の歴史を持っています。創業以来のコンセプトを現代まで引き継ぎ、追求してきたこと。そして100年以上という長い歴史の中で養われた技術力が、この3つのブランドを世界三大時計といわれるまでに成長させました。部品を全て自社で製造する「マニュファクチュール」にこだわっていたり、「パテックフィリップシール」や「ジュネーブシール」によって品質の高さが保証されていたりすることも、その理由の1つです。

世界五大時計

前述した世界三大時計の3つのブランドに「ランゲ&ゾーネ」と「ブレゲ」の2つのブランドを加えたものを、総称して「世界五大時計」といいます。ランゲ&ゾーネはドイツ、ブレゲはフランスで創業し、長い歴史の中で時計業界を賑わせてきました。ランゲ&ゾーネの腕時計は、美術品のような極めて美しいモデルが多いのが特徴です。ブレゲは、歴史に名を残しているような人物が顧客となっており、「伝説の時計」と呼ばれるような懐中時計を制作したこともあります。このように時計業界の発展に貢献し、現代も技術・品質・人気の全てにおいて先頭を走っているのが、世界五大ブランドです。

【注目】公式LINEでお得な情報をゲット!

マネートレンドNaviの公式LINEでは、アンティークコイン投資、コインパーキング経営、ダイヤモンド投資、ファクタリング事業投資を中心に投資・資産運用に関する情報を発信しています。

また、当社サービスに関する通知、商品の入荷状況の発信、おすすめ記事の紹介も行っています。

今ならLINE登録者限定で無料のオリジナル資料をプレゼント!チャット上で当社サービスについての質問・相談も受け付けております。登録は無料ですので、ぜひこの機会にご登録お願いします。

マネートレンドナビの公式LINEバナー マネートレンドナビの公式LINEバナースマホ用

高級腕時計と普通の腕時計の違い

高級腕時計と普通の腕時計の違いは、ブランド力や使用している素材によるものと思われがちですが、それよりも大きな違いとして「動力源の違い」があります。腕時計の動力源は、ゼンマイによるものと電池によるものの2種類です。この2つは「機械式腕時計」と「電池式(クォーツ式)腕時計」と呼ばれ、それぞれ特徴が大きく異なります。

機械式腕時計

機械式腕時計とは、ゼンマイが戻る力を動力源として動く腕時計のことをいいます。基本的に寿命という概念がなく、半永久的に使用することができるのが特徴です。機械式の中にも「手動巻き」と「自動巻き」の2種類があります。手動でリューズと呼ばれる部分を巻くことで、ゼンマイが巻き上げられるのが手動巻き。日常生活を送っているときの振動などで部品が回転し、ゼンマイが巻き上げられるのが自動巻きです。1つ1つ細かいパーツが組み合わさってできているということもあり、数年に1度メンテナンスを行わなければなりません。そんな手間のかかるところにも愛着がわいてしまうのが、機械式腕時計です。

画像参照:雲上時計ブランドのエントリーモデルを狙え! – BRUDER (golfdigest.co.jp)

電池式(クォーツ式)腕時計

電池式腕時計は、クォーツ式腕時計とも呼ばれており、電池を動力源としています。時間のずれが少ないことや低価格であることが特徴です。電池が途切れない限り動き続けることのできるこの時計は、1970年代に登場し、当時の機械式腕時計ブランドに「クォーツショック」と呼ばれる大きな打撃を与えました。機械式腕時計に正確性・低価格・量産という面で上回ることに成功し、電池式腕時計がかなり広まることとなったのです。

機械式腕時計が高い理由

機械式腕時計と電池式腕時計を比べて見ると、機械式の方が高価格となっています。機械式の価格が高い理由としては、1つ1つのパーツが細かいため量産ができないことや、半永久的に動くということがあげられるしょう。機械式腕時計のパーツは、職人が手作りしているものであるため、機械を使用して大量生産できるようなものではありません。さらにそのパーツを複雑に組み合わせるという、長年の歴史の中で磨き上げ、受け継がれてきた技術が必要になります。この技術があるからこそ、メンテナンスをすることができ、半永久的に使用することが可能となっているのです。

このような理由から、機械式のほうが高価格となっており、資産性も高いといわれています。

雲上時計の5大ブランドについて

雲上時計を取り扱っているブランドの特徴や歴史について解説します。人気モデルについても紹介するので、ぜひ参考にしてください。

画像参照:1記事でわかる!時計ブランド44社の特徴と格付け 2020年度版 | 腕時計のある人生 (watch-life-blog.com)

パテック・フィリップ

パテックフィリップは、世界三大時計の中でもトップブランドといわれています。部品製造から複雑な組み立てまで、全て自社で行うという世界でも数少ない「マニュファクチュールブランド」です。180年以上もの歴史の中で受け継がれてきた職人の業で作る、高級感がありながらもシンプルなデザインが特徴となっています。

パテック・フィリップの人気モデルは「ノーチラス」「アクアノート」「カラトラバ」などです。これらには全て、永続的な品質の保証を意味する「パテックフィリップシール」が刻印されています。

パテック・フィリップの歴史

1839年に「アントワーヌ・ノルベール・ド・パテック」と「フランソワ・チャペック」によって設立されました。1970年代に起こった「クォーツショック」の影響を受けながらも、180年間休業せずに続いています。「グレーブウォッチ」という懐中時計を開発したり、スイス初の腕時計を開発したりしました。グレーブウォッチはオークションで約24億円もの価格で落札されたことが、当時大きな話題となっています。

パテック・フィリップが高価な理由

パティック・フィリップのモデルが高価な理由の1つとして、マニュファクチュールブランドだからという点があげられます。100以上もの部品を全て自社で製造するには、品質と生産体制の両方が整っている必要があるでしょう。さらにそれが全て職人による手作業で制作・仕上げを行っているとなると、生産本数にも限りが出ます。自社で生産体制を整えていることや職人による手作業で品質が保証されていること、生産本数が限られ希少性が高いことによって、パテック・フィリップのモデルは高価になっているのです。

オーデマ・ピゲ

オーデマ・ピゲは、世界三大時計の一角を担うブランドで、創業以来1度も経営が途切れたことがありません。スポーツモデルの腕時計をいち早く手掛けたブランドで、時代に逆行するデザインスタイルが特徴です。懐中時計が主流だった時代には、世界最小の懐中時計や厚さ1.64mmの極薄ムーブメントの開発など様々な成功を収め、時計業界に貢献しました。人気モデルとしては、世界で初めてのステンレス製高級時計「ロイヤルオーク」があります。

オーデマ・ピゲの歴史

1875年から時計制作を行っていた「ジュール・ルイ・オーデマ」と「エドワール・オーギュスト・ピゲ」が1882年に独立したことが始まりです。創業したばかりの頃は、懐中時計が人気で、世界最小の懐中時計を開発したことが大きな話題となりました。その後、世界最薄ムーブメントの開発にも成功したり、ロイヤルオークを発明したりして一躍有名になったのです。

ヴァシュロン・コンスタンタン

ヴァシュロン・コンスタンタンは、継続して経営しているブランドの中では、世界最古の時計ブランドです。クォーツショックを乗り越え、世界三大時計の一角として時計業界に君臨しています。「one of not many(少数精鋭)」をコンセプトに、マニュファクチュールにこだわって生産本数を限定するなど、様々な形でコンセプトを体現しているのが特徴です。人気モデルには、「オーバーシーズ」や「パトリモニー」などがあります。これらには、品質の高さを保証する「ジュネーブシール」が刻印されているというのも特徴です。

ヴァシュロン・コンスタンタンの歴史

1755年に「ジャン・マルク・ヴァシュロン」が「フランソワ・コンスタンタン」と出会い、共同経営者として招いたことで誕生しました。ムーブメントパーツを複製することのできるパンタグラフを開発するなどして、品質・生産性の工場に成功しています。ヴァシュロン・コンスタンタンは、時計業界の精度・品質を向上させたといわれる開発をしてきて、時計業界に大きく貢献しました。

ジュネーブシール

品質の証明として知られる、ジュネーブ市の紋章のことです。品質だけでなく、美しさも評価する、12の基準をクリアしたものに刻印されます。この基準は、一般的に高級時計として広く知られる「ロレックス」や「オメガ」などのクロノメーター認定よりも、さらに厳しいものです。厳しい条件をクリアしたものだけに与えられるジュネーブシールは、世界三大時計にふさわしい紋章だといえるでしょう。

ランゲ&ゾーネ

ランゲ&ゾーネは、1本1本の制作に時間をかけているため、制作本数が極めて少ないマニュファクチュールブランドです。美しいモデルが多く、世界五大時計に相応しい、美術品のような見た目をしています。人気モデルは「オデュッセウス」「ランゲ1」「サクソニア」などです。

ランゲ&ゾーネの歴史

1845年に「フェルディナント・アドルフ・ランゲ」がドイツのグラスヒュッテで時計工房を開設したことが始まりです。1868年にランゲの息子が経営に参加したことでランゲ&ゾーネが誕生しました。その後、第二次世界大戦の空襲が工場に直撃したこともあり、グラスヒュッテ国営会社にブランドが吸収されてしまいます。しかし、クォーツショックの影響を受けながらも、1990年にブランドが復活しました。

ブレゲ

ブレゲは、多くの著名人を顧客としている世界五大時計の1つです。時計業界史上もっとも有名な人物と言っても過言ではない「アブラアン・ルイ・ブレゲ」が創業しました。ブレゲのモデルは「ブレゲ針」などブレゲならではのデザインが施されているのが特徴です。人気モデルとしては「マリーン」「クラシック」「トラディション」などがあります。

ブレゲの歴史

1775年に「時計界のレオナルド・ダ・ヴィンチ」と称される「アブラアン・ルイ・ブレゲ」が創業しました。歴史上の人物では、「マリー・アントワネット」に特に愛されており、1827年には伝説の時計と呼ばれる「No.160(マリー・アントワネット)」を開発しています。腕時計に使われている約70%の機構は、ブレゲの開発によるものと言われたり、時計の歴史を200年早めたと言われたりするほど時計業界に貢献しました。

\ ここでお知らせ /

資産運用をしたい方必見!

インフレ時代を乗り切る強い味方とも言える「アンティークコインでの資産運用」について、
アンティークコインの魅力や市場価値・過去10年間の価格推移などについて詳しく解説しております。

雲上時計の価格帯

雲上時計は、定価よりも価格が高騰していることが多いです。そのため、そのほとんどがプレミア価格で取り扱われています。上の価格を紹介するとキリがないので、ここでは各ブランド代表的モデルの最低価格を紹介します。

  • パテックフィリップ(ノーチラス約360万円~、アクアノート約330万円~)
  • オーデマ・ピゲ(ロイヤルオーク約330万円~)
  • ヴァシュロン・コンスタンタン(オーヴァーシーズ約320万円~)
  • ランゲ&ゾーネ(オデュッセウス約420万円~)
  • ブレゲ(マリーン約185万円~)

ブレゲは他の雲上時計と比べて、価格が抑えられているのが分かるでしょう。しかし、ブレゲ含め、どのブランドも1000万円を超えるモデルが多くあります。雲上時計を購入するのであれば、最低でもこのくらい必要だという目安にしてください。

雲上時計を利用した投資方法「腕時計投資」

腕時計投資とは、将来価格が高騰するであろうモデルを購入し、数十年使用した後、売却するときの差額で利益を出す投資方法のことです。高級な腕時計を身に付ける喜びを感じながら、投資を行うことができます。投資初心者でも始めやすいと言われる投資方法ですが、ただ「流行っているモデルを買えばいい」「値段が高いモデルを買えばいい」というほど単純なものではありません。長年の歴史の中で築き上げられた技術の結晶である時計は、国内で修理できないことがあります。その際、原産国に送って修理をする必要などのメンテナンスコストも考慮しなければならないのが腕時計投資なのです。

なぜ雲上時計は投資対象としておすすめなのか

一般的に高級時計は価値が落ちないといわれており、損をする可能性が極めて低い「最強の投資」と呼ばれています。中でも雲上時計は、時計投資の対象としておすすめです。その理由の1つとして、デザインが長い間変わっていないロングセラー商品が高値で売れる、というデータがあることがあげられます。これに当てはまるブランドと言えば、100年以上の歴史を持つ雲上時計がまず出てくるでしょう。さらに生産本数が限られているため、希少なものが多いです。生産中止になったタイミングや新モデルが販売されるタイミングで価格が高騰するので、雲上時計は投資対象として非常におすすめだと言えます。

投資用におすすめの雲上時計ブランドとその商品

投資対象として資産価値が高い雲上時計を、5つ厳選して紹介します。最後に他の高級腕時計ブランドについて紹介するので、他の商品も気になる人は調べてみるといいでしょう。

ノーチラス(パテック・フィリップ)

20世紀最高のデザイナー「ジェラルド・ジェンタ」によってデザインされたモデルです。潜水艦の小さな窓をモチーフにしており、高い防水性能を備えています。初代モデルは1200本程度しか生産されておらず、現行モデルも生産本数が少ないため、かなり希少で資産価値が高いといえるでしょう。

ノーチラス(パテック・フィリップ)
画像参照:Patek Philippe | パテック フィリップ | ラグジュアリー・カジュアルウォッチ

ロイヤルオーク(オーデマ・ピゲ)

ノーチラスと同様に「ジェラルド・ジェンタ」がデザインを手掛けています。雲上時計に相応しい高級感に加え、スポーティーなデザインが、私生活から仕事まで様々な場面での活躍を可能にしているモデルです。存在感がありつつも、悪目立ちしないデザインのため、勝負服のアクセサリーとして使うのもいいでしょう。

ロイヤルオーク(オーデマ・ピゲ)
画像参照:ロイヤル オーク コレクション (audemarspiguet.com)

オーヴァーシーズ(ヴァシュロン・コンスタンタン)

ノーチラスやロイヤルオークと並ぶ、ラグジュアリースポーツモデルと呼ばれるものです。カジュアルエレガンスをコンセプトに制作されており、薄くて軽いのが特徴となっています。腕になじむように設計されているため、同じ重さの時計を着けたときよりも軽く感じ、着け心地がいいモデルです。軽量化しつつ高い防水性や耐磁性も備わっており、生産本数も少ないという「one of not many(少数精鋭)」を体現したモデルとなっています。

画像参照:ヴァシュロン・コンスタンタン オーヴァーシーズ ラグジュアリー ウォッチ (vacheron-constantin.com)

オデュッセウス(ランゲ&ゾーネ)

2019年にランゲ&ゾーネでは初となる、ステンレススチールを使用した時計として登場しました。高い耐久性を備えていることや、オデュッセウスのために開発された細かな動きをする5連ブレスレットが特徴です。ギリシャ神話の「オデュッセイア」から名前をとっているだけあって開発には10年かかっています。曜日と日付をリューズの上下にあるボタンを押すことで調節できる機能や、リューズを戻すことによって日付も一緒に戻る機能がついているモデルです。この機能が備わっている時計はあまりなく、機能面でも珍しい時計として希少価値が高いものとなっています。

オデュッセウス(ランゲ&ゾーネ)
画像参照:オデュッセウス | A.ランゲ&ゾーネ (alange-soehne.com)

マリーン(ブレゲ)

1990年に誕生したモデルで、これまでのブレゲのデザインとは一線を画したものとなっています。光の当たり方によって様々な表情を見せる、伝統的な技術を使用した模様「ギョーシェ彫り」。針の先端が丸く膨らみ、真ん中に穴が開いている「ブレゲ針」。ケースを横から見ると、ブレゲの時計だとすぐにわかるほど特徴的な模様の「コインエッジ」。これらが全てスポーツモデルに組み込まれており、伝統的でありながら、革新的なデザインをしています。ノーチラスやロイヤルオークなどよりも価格が抑えられているということもあり、比較的手が出しやすいという点でもおすすめです。

投資対象となるその他のブランド

雲上時計以外のブランドで投資対象となるブランドは「ロレックス」「ウブロ」「チューダー」などがあります。特にロレックスは高級腕時計として知名度が高く、品質もクロノメーター認定によって保証されているため、資産価値が高いと言えるでしょう。数年後に価格が高騰することもあるので、今のうちに1本保有しておくこともおすすめです。

他にも高級腕時計ブランドはいくつもあるため、全て紹介することはできませんが、手の届く範囲で挑戦してみることをおすすめします。本当に希少価値の高い時計を手に入れたいという人は、銀座などに訪れた際、どんなに短い時間でもブティックに顔を出すなどすると良いでしょう。何度も繰り返すことにより、店員さんとの信頼関係が築かれていき、通常では購入することのできないモデルを紹介してもらえるかもしれません。

マネートレンドNAVIでは、投資に関する情報や資産形成に役立つ最新の情報をお届けします。資本主義社会である現代の日本で賢く生きたいという人は、ぜひ公式LINEを友達追加してください。


記事のシェアお願いします!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次