ブータンのアンティークコインは投資に向いている?特徴や魅力を解説

ブータン アンティークコイン

アンティークコイン市場でアジアのコインへの注目度の高まりを受け、最近ではブータンのアンティークコインも人気を集めつつあります。

イギリス・インドとの経済的な結びつきが強いブータンでは、独特な特徴を持つコインが数多く発行されているため今後の価値上昇が期待できるものも少なくありません。

この記事ではブータンのアンティークコインに投資する上で必要になってくるブータンの歴史の概要とコインの特徴といった知識や、アジアでのアンティークコイン市場の拡大などについて解説します。

目次

ブータンの歴史

アンティークコイン投資で成功するためにはその国の歴史について理解を深めることも非常に重要です。

以下では実際に投資をする場合におさえておきたいブータンの歴史を簡単に解説します。

6世紀以前のブータン

現在ブータンがある地域に定住していた民族の存在がはっきりと確認できるようになるのは7世紀ごろのことです。

紀元前2000年ごろには現在ブータンがある地域では人が定住していたと考えられていますが、6世紀以前の人の営みについてははっきりとは分かっていません。

7世紀以降のブータン

7世紀以降、ブータンはチベット文化の影響を強く受けるようになります。チベット文化圏の南端の地域としてチベット仏教が普及し、キチュ寺やタクツァン寺などチベット仏教の寺院の建立が進められました。

8世紀に入る頃には仏教が国教となり、布教活動も盛んに行われるようになります。

その後ブータンはチベット文化からの影響を受けつつ、チベット仏教の分裂や新宗派の誕生、そして宗派及び国内での民族の対立を繰り返し、17世紀にブータンはチベットとは異なる一つの国家としての歴史を歩み始めることとなりました。

これが現在のブータンの原型となります。

イギリスとの衝突と内戦

国家としての成立後もブータンは各地方での対立や紛争の沈静化に奔走することとなります。こうした動きの中で勢力南下も進められ、1772年には当時インドでの勢力拡大を目論んでいたイギリスとも対立するようになります。

イギリスとの対立を繰り返す中でブータンはイギリスによる内政干渉を排除したものの、当時インド領土の保全のため、チベット地域からロシアや清(中国)勢力を排除しようとしていたイギリスに外交指導権を買収されることになります。

20世紀から現代に至るまで

19世紀まで築かれたイギリスとの関係によって、政治・経済的にはイギリスの方針に従いつつも宗教はチベット仏教の精神を保ち続けるという方針が確立されます。

1947年のインドのイギリスから独立後、ブータンはイギリスに代わってインドと改めて「インド・ブータン条約」を締結します。これによってブータンの外交権束縛はインドに引き継がれることになりました。

以降ブータンでは近代化・国際化が推し進められると同時にそれまでの絶対王政から段階的に立憲君主制へと移行していきます。

1972年、4代目ブータン国王に即位したジグミ・シンゲ・ワンチュクは「国民総幸福量」を提唱しました。

これは国民総生産で表される経済的・物質的な豊かさで国全体の幸福度を示すのではなく、心の豊かさで幸福度を示すべきだという考え方であり、現在に至るまで国際社会に大きな影響を与えています。

この「国民総幸福量」という考え方はブータンの「世界一幸せな国」というブランドを確立させた一方で、国民にブータンの文化・伝統の遵守を強制する一面もあることから、国内外に疑問視する声も少なくありません。

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現在のブータンの通貨

現在のブータンの通貨は「Ngultrum(ニュルタム)」です。補助通貨として「Chetrum(チェトラム)」も使われています。

1ニュルタム=100チェトラム

で換算され、「Nu(ニュルタム)」と表記されます。

また、通貨記号は「BTN(ブータン・ニュルタム)」です。

ブータン・ニュルタムはインドのルピーと固定相場制となっており、

1ルピー=1ニュルタム

で換算されます。従ってブータン国内ではインド・ルピーも流通しており、買い物などをしているとニュルタム紙幣とルピー紙幣が混ざってしまうことも珍しくありません。

ただし、ニュルタムとルピーを併用できるのはブータン国内のみであり、インドではニュルタムは使用できないため、持ち出す際には注意が必要です。

ブータンのアンティークコインの特徴

以下ではブータンのアンティークコインの特徴を紹介します。

非常に繊細な彫刻が施されている

ブータンのコインの最大の特徴は施されている彫刻が非常に繊細で美しいという点です。鑑賞性が高く、愛好家の間でも非常に高い人気を誇っています。

繊細な彫刻が施されているということは、複製が困難であるということを意味します。

コイン投資において偽物コインは非常に危険なものですが、複製が困難なブータンのコインは真贋が見極めやすいことから比較的安全に購入できるコインでもあるのです。

芸術性だけでなく安全性も高いことから、ブータンのコインは投資先としても向いていると言えるでしょう。

「世界一幸せな国」としてのブランド力

コイン投資において発行国の経済力やブランド力は非常に重要です。現代に至るまでの歴史や国際的な評価や、経済力は将来の価値に大きく影響を及ぼします。

2023年のデータによるとブータンの名目GDPは3,492ドルであり、190ヵ国中165位です。

しかし「国民総幸福量」を重視する政策が推し進められ、2013年には幸福度ランキングで発展途上国でありながら北欧諸国についで世界8位を記録したことによって、「世界一幸せな国」としてのブランドを確立しました。

この「世界一幸せな国」という評価については国内外でさまざまな議論がなされてはいますが、現在もブータンに対しこのようなイメージを抱いている人は少なくありません。

こうした国家的イメージから、ブータンのコインは将来性があると考える人も多いです。

十二支をモチーフにしたコインが発行されている

ヨーロッパにはないアジアらしさが楽しめることから、ブータンで発行される十二支をモチーフにしたコインは中国をはじめとするアジア諸国だけでなく欧米圏の愛好家からも高い人気を集めています。

高いデザイン性を誇る十二支の動物たちは、躍動感にあふれ、かわいらしいことからコイン愛好家だけでなく「動物が好きだから」という理由で購入する人も少なくありません。

分野を超え、幅広い層からの需要があることから、ブータンの十二支コインは将来性が期待できるコインです。

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代表的なブータンの投資向けコイン3つ

以下ではブータンの投資向けコインの中でも特におすすめのものを3つ紹介します。

ブータン ジグミ・ドルジ  1セラタム金貨

近代ブータンの父、ジグミ・ドルジの肖像画が描かれたこの1セラタム金貨は、アメリカのマルチオークションハウスであるヘリテージオークションなどでも落札事例があります。

500ドル前後で落札された事例も存在します。

裏面に描かれた花瓶は仏教のモチーフの一つです。こうした仏教国ならではのデザイン性も世界的に人気を集めている理由とされています。

ブータン ジグミ・ワンチュク プルーフコインセット

1966年に発行された第2代ブータン国王ジグミ・ワンチュクの肖像画が描かれたコインです。

コレクター向けに発行されたプルーフコインであり、観賞用として非常に高い人気があります。

丑年牛図記念コイン ブータン 1000ニュルタムカラー金貨

ブータンで2021年の丑年を記念して発行された十二支コインです。表面にはヒマラヤ山地に生きる可愛らしい牛のモチーフが描かれています。

裏面ににはブータンの名所パロの谷が描かれています。

カラーで忠実に描かれたブータンらしい山岳地帯と集落の風景は、見た人に「世界一幸せな国」のリアルなイメージを抱かせることでしょう。

ブータンのアンティークコインの落札相場

日本国内でのネットオークションでのブータンのコインの平均落札価格は17,000円前後となっています。

ただし、日本国内でのアンティークコイン市場はまだまだ小さいため、世界を視野に入れると日本国内のオークションよりもはるかに高い価格で落札されることも珍しくありません。

アンティークコインを売却する際には個々のコインについて世界的な相場を把握するようにしましょう。

今後のブータンのアンティークコインの相場予想

その国の現在の経済力や将来性は、コインの価値の将来の価値を示すものでもあります。

ブータンは発展途上国であり、経済的に豊かな国とは言えません。しかし一時は「世界一幸せな国」と呼ばれ、世界的に尊敬を集めた国でもあります。

こうした国家イメージ的ブランドの影響を受けてコインの価値が上がる可能性も考えられます。

古くからブータンではコインにブータン国王の肖像画が刻印されてきただけでなく、仏教国らしさを感じさせるデザインのものも多く製造されてきました。こうした特徴に注目している愛好家・投資家は世界的にも少なくありません。

特に歴史的価値があるものや状態のいいものは将来の価値が期待できるため、投資に向いていると考えられます。

人気急上昇中?アジアのアンティークコインの魅力

アンティークコイン投資と言えば従来は欧米のコインが主力でしたが、最近ではアジアのコインも世界的に注目を集めつつあります。

以下ではなぜ今アジアのアンティークコインが人気を高めつつあるのかを解説します。

希少度が高い

ブータンも含めたアジア諸国で欧米的なコインが発行されるようになるのは19世紀ごろからです。

19世紀ごろ、アジア各地では欧米諸国による植民地化が進められており、欧米的なコインが各地で発行されていました。

しかしアジアでの当時の経済規模はまだ小さく、発行枚数・流通量もあまり多くなかったことからブータンも含めたアジアのアンティークコインは現在希少度が高くなっています。

今後も時代を経るに従って希少度は高くなっていく可能性が高いため、アジアのアンティークコインは現在世界中のコイン投資家から注目を集めています。

今後経済発展する国や地域がアジアには多い

投資目的でアンティークコインを購入する人の多くは投資先として自国のものを選ぶ傾向があります。従って国内でアンティークコイン投資をするような富裕層が増加すると、その国のコインの価値も上昇するということになります。

つまり今後も持続的に経済発展し、富裕層が増加する可能性のある国や地域のアンティークコインは狙い目ということです。

現在アジアでは特に中国とインドをはじめとし、目覚ましい経済発展を遂げている地域が増加傾向にあります。

こうした経済発展ぶりから、アジアには将来性が期待できるアンティークコインが眠っていると考えている投資家は少なくありません。

中国でのアンティークコイン市場の拡大

アジアの中でも経済発展度合いが目覚ましく、富裕層が増加している一方で、国内政治に対し不信感を抱いている富裕層が少なくない中国では、投資先としてアンティークコインを選ぶ投資家が現在増えています。

価値が落ちにくく、安定しているアンティークコインは社会情勢などの影響を受けにくいことから、国に万が一のことがあった場合でも相応の価値で換金することができます。

アンティークコインの持つこうした特徴が、国内政治に対し不信感を抱いている富裕層から人気を集めているのです。

近年中国のアンティークコインの価値が急上昇していることから中国人の中には中国のコインに対し割高感を感じている人も少なくありません。そこでまだあまり注目されていない他のアジア諸国のアンティークコインを投資先として選ぶ人もいます。

アジアのアンティークコインの特徴

ブータンも含めたアジアのアンティークコインには欧米圏のコインにはない特徴が数多く見られます。

アジア的な雰囲気を楽しめることから、アジアのアンティークコインは近年欧米圏の愛好家からの人気も高まっています。

以下では欧米圏にはない、アジアのアンティークコインの特徴を解説します。

西洋のようなコインが発行されるようになったのは19世紀ごろ

まず、アジア諸国で西洋のもののような丸く、君主などの肖像画が描かれたコインが発行されるようになったのは19世紀ごろになってからのことです。

当時欧米諸国による植民地化が進められていたアジア諸国では、宗主国の君主の肖像画とアジア的なモチーフの両方が描かれたコインが発行されることもありました。

東西文化が一枚に融合しているアジアのコインは、歴史と真新しさの両方を味わえることから現在世界的に人気を高めつつあります。

古いものは肖像画がなく文字のみのデザインのものが多い

近代以前にさかのぼるとアジアでコインや貨幣を発行していた国は中国や日本など一部の国と地域に限られてきます。

アジアの古銭は必ずしも円型をしておらず、大判小判のような楕円形のものや真ん中に四角い穴が空いているものなど形状が特徴的なのが特徴です。

また、欧米圏のように君主などの肖像画は描かれず、文字のみのものが多いのもアジアの古銭の特徴です。

ちなみに真ん中に四角い穴があけられている理由は、

  • 持ち運びに便利だから
  • 製造の際に転がるのを防ぐため
  • 偽造防止
  • 他の貨幣との識別を容易にするため
  • 中国の古代思想からの影響を受けて貨幣の形を円に、穴の形を方形にした。

などの説が考えられています。

インドネシアのアンティークコインについて詳しく知りたい方はこちらもチェック

香港のオークションにはブータンをはじめとするアジアのアンティークコインが集まりやすい

アンティークコイン関連のオークションは欧米圏を中心に世界各国で開催されていますが、最近では香港のオークションが注目を集めています。

香港のオークションには世界的に人気のある希少度の高いアンティークコインが集まるだけではありません。

欧米圏では見られないようなアジアのコインも数多く出品されるため、今後投資先としてアジアのアンティークコインを考えている人は香港のオークション情報も積極的にチェックするようにしましょう。

香港はアジア経済の中心地

アジア経済の中心地であることから香港はアジアの富裕層が日々大量に出入していることから、香港のアンティークコインオークションには高い価値を誇るアンティークコインが数多く出品されます。

また、香港のオークションでは他の欧米諸国でのオークションとは異なり、中国をはじめとするアジアのコインが多く出品される傾向があります。

富裕層が集まる地域であり、尚且つアジアのアンティークコインが数多くオークションに出品される地域は世界的に見てもほとんどありません。

香港はアジアのアンティークコイン情報が集まりやすい地域であるため、投資する場合は香港でのオークション情報を重点的にチェックすることをおすすめします。

現在中国の富裕層がアジア諸国のアンティークコインに注目している

以前は中国人の富裕層は投資先として中国のアンティークコインを積極的に選んできました。しかし近年中国国内でのアンティークコイン市場の拡大を受け、中国のアンティークコインは価格が高騰し、お手頃価格で投資できるものが少なくなりつつあります。

「中国のアンティークコインは高すぎる」と感じた中国人の中には中国以外のアジア諸国のコインに注目する人も少なくありません。

アジア諸国のコインは近代に入ってから作られたものが多いにもかかわらず、発行数・流通量が少なかったことから希少度が高く、将来性が期待できるものも数多く存在します。

また、欧米圏のコインには見られない、動物のモチーフや文字のみでデザインされたものも多いです。

こうした特徴から今後は中国人だけでなく「オリエンタルな雰囲気を楽しみたい」という欧米圏の愛好家・投資家からもアジアのアンティークコインは人気を集めることが予想されます。

香港でのアンティークコイン事情についてさらに詳しく知りたい方はこちらもチェック

インドのアンティークコインも狙い目

現在インドも目覚ましく成長している国として注目を集めています。

経済的な成長の影響を受け、今後はインドのアンティークコインも価値を上昇させるのではないかと考えている投資家は少なくありません。

インドはアジア諸国の中でも珍しく、古くからコインを製造してきた国です。シルクロードを介してヨーロッパと交流があったインドでは紀元2世紀ごろからヨーロッパ的なコインが製造されてきました。

また、イギリス植民地時代にはエリザベス女王などの肖像画が描かれたものも発行されています。

長い歴史の中で仏教やヒンズー教、イスラム教など複数の宗教が覇権を争ってきた歴史を持つことから、時代によって異なる宗教モチーフが描かれているのもインドのアンティークコインには特徴です。

長い歴史の中で他の国や地域にはない特徴が色濃く現れたコインが発行されてきたインドは、今後の経済発展と共に価値が上昇すると予想されています。

まとめ:今後もブータンのアンティークコインは人気が高まる可能性が高い

現在はあまり注目度が高くないブータンのアンティークコインですが、アジア地域の経済発展やブータンの人気の高まりの影響を受け、今後の価値が期待できるものも少なくありません。

これからコイン投資を考えている人はブータンのアンティークコインもチェックしてみましょう。

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